トッド・フィリップス (ミュージシャン)

トッド・フィリップスTodd Phillips1953年4月21日 - )は、アメリカのダブルベース奏者。1970年代半ばから、アコースティック・インストゥルメンタルやブルーグラスのレコーディングにおいて、革新的なものにも、伝統的なものにも参加している。二度のグラミー賞に輝き、デビッド・グリスマン・クインテットの創設メンバーでもある。フィリップスは、アコースティックのミュージシャンたちと、恒常的に演奏やレコーディングを行っている。

トッド・フィリップス
生誕 (1953-04-21) 1953年4月21日(71歳)
San Jose, California, United States
ジャンル ブルーグラス, ジャズ
職業 ミュージシャン, 作曲家, レコード・プロデューサー
担当楽器 ダブルベース, フラットマンドリン
レーベル ラウンダー・レコード
共同作業者 デビッド・グリスマン, ステファン・グラッペリ, ダロル・アンガー, ジェリー・ダグラス, トニー・ライス, ボビー・ヒックス, ドイル・ローソン, J.D.クロウ, many others
公式サイト www.toddphillipsmusic.com

キャリア

編集

トニー・ライスダロル・アンガー、フィリップスの三人はデビッド・グリスマン・クインテットの設立メンバーである。5年の間、フィリップスはバンドでリズムマンドリンとベースの演奏を行っていた。また、さらに5年、トニー・ライス・ユニットでトニー・ライスとともに活動。ライスとフィリップスは、J.D.クロウ、ドイル・ローソン、ボビー・ヒックス、ジェリー・ダグラスともに、ブルーグラス・アルバム・バンドでトラディショナルなブルーグラスのレコーディングを行う。15年間で、6間にのアルバムをレコーディングした。その後、フィリップスは、バッサー・クレメンツリッキー・スキャッグスサム・ブッシュステファン・グラッペリタジ・マハール、ジョン・ハートフォード、ジェリー・ダグラスアリソン・ブラウンマイク・マーシャル、スチュアート・ダンカン、ティム・オブライアン、ブライアン・サットンクリス・シーリデル・マクーリー、ナタリー・マクマスター、ダレル・スコット、ラリー・キャンベルらと演奏をしてきた。

1983年、フィリップはニュー・サウスとのライブレコーディング"Bluegrass - The Greatest Show on Earth"で初のグラミー賞を受賞。同年、初のソロアルバム"Released"のレコーディングを行う。このアルバムにはトニー・ライスとダロル・アンガーが参加。1980年代には、Frets Magazineの読者によって、ベスト・ジャズ、ベスト・ブルーグラスのベーシストとして、five Readers Poll Awardsを受賞。

フィリップスは、プロデューサー、エンジニア、アーティストとして、多くのレコーディングを行ってきた。1993年には、Kathy Kallickの"Matters of the Heart"をプロデュース。1995年には、トラディショナルなオールドタイム、ブルーグラスのインストゥルメンタルアルバム"In the Pines" (Gourd Music)と、オリジナルのジャズに影響を受けたアルバム"Timeframe" (Compass Records)をリリース。1997年には"True Life Blues - The Songs of Bill Monroe"のプロデューサーとして二度目のグラミー賞を受賞。このアルバムはグラミー賞で3部門でノミネートされたほか、ブルーグラス・アルバム・オブ・ザ・イヤーにを獲得。また、IBMAでも二つの賞を受賞。

1990年代には、サイコグラス(アンガー、マーシャル、グリア―、トリシカ、フィリップス)、The Laurie Lewis Band, NewGrange (O'Brien, Anger, Marshall, Brown, Aaberg, Phillips), The Tim O'Brien Band w/Darrel Scott, and Phillips, Grier & Flinnerなどとともにツアーとレコーディングを行う。

フィリップスは、デビッド・グリアーのアルバム"Panorama"や、マット・フリナーの二つのプロジェクト"The View From Here" と"Latitude"に参加。この活動によって、フィリップとグリア―とフリナーによって、1999年にはトリオでのアルバム"Phillips, Grier & Flinner"を、2002年には"Looking Back"をリリース。この2枚のアルバムは、世界でもユニークな、ブルーグラスとジャズをベースとした、トリオのインストゥルメンタルとなっている。

別の活動として、フィリップスはいくつかの音楽キャンプで指導を行っている。2001年には、インストラクションDVDシリーズ"Essential Techniques for Acoustic Bass, I&II"をリリース。

最近では、ノーム・ピケルニー、ベアフット・ブルーグラス、サイコグラスといったアーティストたちのアルバムでプロデューサー、エンジニアとして活動している。ラウリー・レウィスのアルバム"The Golden West"のミックスも行った。フィリップの最も精力的な活動は、Rounder Recordsでのトリビュート・レコーディング・プロジェクトである。これは、Hazel Dickensの曲を、ジョーン・オズボーンリンダ・ロンシュタットエミルー・ハリスといった重鎮たちでレコーディングするというものである。2006年11月、フィリップスは、デビッド・レターマン、エルヴィス・コステロ、ロサニー・キャッシュらとともにレイト・ショーに出演した。彼らとフィリップスはトリビュートプロジェクトのためにレコーディングのためにニューヨークに来ていた。

フィリップスは現在、フィリップス&グリア―&フリナー、サイコグラス、ローリー・レウィスとともにツアーを行っている。またジョン・ドイル、ディーク・ポーウェルとともに、ジョーン・バエズと演奏をするバンドの活動も行っている。