ナイチンゲール (映画)

ナイチンゲール』(原題:The Nightingale)は2018年に公開されたオーストラリアの映画。監督はジェニファー・ケント、主演はアイスリング・フランシオシが務めた。

ナイチンゲール
The Nightingale
監督 ジェニファー・ケント
脚本 ジェニファー・ケント
製作 クリスティーナ・セイトン
スティーヴ・ハッテンスキー
ジェニファー・ケント
ブルーナ・パパンドレア
製作総指揮 ベン・ブラウニング
ジェイソン・クロース
アーロン・L・ギルバート
ブレンダ・ギルバート
アンドリュー・ポラック
出演者 アイスリング・フランシオシ
サム・クラフリン
バイカリ・ガナンバル
デイモン・ヘリマン
音楽 ジェド・カーゼル
撮影 ラデック・ラドチュック
編集 サイモン・ンジョー
製作会社 コーズウェイ・フィルムズ
ブロン・スタジオズ
配給 オーストラリアの旗トランスミッション・フィルムズ
日本の旗トランスフォーマー
公開 オーストラリアの旗2019年8月29日
日本の旗2020年3月20日[1]
上映時間 136分[2]
製作国 オーストラリアの旗 オーストラリア
言語 英語
興行収入 世界の旗$792,181[3]
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本作は第75回ヴェネツィア国際映画祭審査員特別賞を受賞した[4]

ストーリー編集

ブラック・ウォーの最中にあったタスマニア島アイルランド出身の囚人、クレア・キャロルはホーキンス率いるイギリス軍部隊に奉仕していた。ある日、査察官がホーキンスの部隊が駐屯する場所にやって来た。それはホーキンスが指揮官に相応しいかを判断するためであった。その日の夜、仕事を終えたクレアが「夫のエイダンと幼い娘を自由の身にするための推薦状を書くと約束して頂きましたが、約束の日はもう過ぎております。まだ書いて頂けないのですか」とホーキンスに尋ねたところ、ホーキンスは大いに気分を害し、クレアに性的暴行を加えた。帰宅後、エイダンはクレアがレイプされたことに気が付いたが、クレアは事を荒立てないで欲しいと夫に言った。

翌朝、エイダンはホーキンスに推薦状を書くよう求めたが、ホーキンスはその願いを聞き入れようとはしなかった。その日の夜、酔っ払ったエイダンはホーキンスとその部下たち(ルースとジャゴ)と喧嘩をした。その様子を見ていた査察官はホーキンスに指揮官としての資質がないと判断した。それを知ったホーキンスは憤慨し、森林地帯を突っ切ってローンセストンへ向かうことにした。軍の幹部に直訴すれば、昇進の可能性が十分にあると考えたのである。出発前、ホーキンスはクレアたちが逃走しようとしているのを発見した。ホーキンスは「俺はお前の妻を何十回と抱いてきた」とエイダンに言い放った。ホーキンスとルースはクレアをレイプした後、エイダンを殺した。ジャゴはクレアの娘を殺した後、クレアを昏倒させた。

翌朝、意識を取り戻したクレアは憲兵隊に通報したが、彼らはまともに取り合ってくれなかった。クレアは自らの手で復讐を遂げることを決意し、現地の事情に詳しいビリーを案内人として雇うことにした。その際、クレアは「従軍中の夫にどうしても会いたいので力を貸して欲しい」とビリーに嘘をついた。当初、クレアはアボリジニのビリーに高圧的な態度を取っており、ビリーも白人であるクレアのことを快く思っていなかったが、お互いを知っていくうちに、徐々に相手に対する敵意は消えていった。

こうして、クレアは夫と娘の敵を討つべく、タスマニアの過酷極まりない森林地帯へと足を踏み入れるのだった。

キャスト編集

製作編集

2017年3月21日、ジェニファー・ケント監督の新作映画にアイスリング・フランシオシが起用されたとの報道があった[5]。本作の主要撮影は同月中にタスマニアで始まった[6]

公開・マーケティング編集

2018年9月6日、本作は第75回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映された[7]。2019年1月9日、IFCフィルムズが本作の全米配給権を獲得したと報じられた[8]。5月22日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[9]

評価編集

本作は肯定派が優勢ではあるものの、生々しいレイプシーンや暴力シーンに対して拒絶反応を示す者が少なからず出た。シドニー映画祭で本作が上映されたとき、30人前後の観客が途中退出したが、その中には映画に対する批判を叫びながら退出した者すらいた[10]。ケント監督は「観客が暴力的なシーンに拒絶反応を示した理由は分かるし、彼らには途中退出する権利もある」と述べた上で、「暴力シーンは植民地時代に先住民族に対して向けられた暴力とレイシズムを正確に描写したものである。本作は暴力を描くことを主題にしているわけではなく、暗い時代における愛、同情、優しさの必要性を主題にしている。」「本作が時代の上っ面をなでただけの作品、ないしは暴力を面白おかしく描写した作品だったなら、観客が拒絶反応を示すことはなかったと思う」と述べている[11][12]

映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには83件のレビューがあり、批評家支持率は80%、平均点は10点満点で7.21点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『ナイチンゲール』は万人受けする作品ではない。しかし、ジェニファー・ケント監督は誰の目にも分かる怒りという豊かなソースを利用して、殴られたような衝撃を与える戦争物語を紡ぎ出している。」となっている[13]。また、Metacriticには24件のレビューがあり、加重平均値は75/100となっている[14]

出典編集

  1. ^ 『ババドック』監督がオーストラリアの黒歴史描く『ナイチンゲール』3月公開”. シネマトゥデイ. 2020年1月31日閲覧。
  2. ^ ナイチンゲール”. 映画.com. 2020年2月2日閲覧。
  3. ^ The Nightingale (2019)”. The Numbers. 2020年2月2日閲覧。
  4. ^ 第75回 ベネチア国際映画祭(2018年)”. 映画.com. 2019年8月7日閲覧。
  5. ^ Game of Thrones' Aisling Franciosi to star in Jennifer Kent's The Nightingale”. The Sydney Morning Herald (2017年3月22日). 2019年8月7日閲覧。
  6. ^ ‘The Nightingale’: Jennifer Kent Begins Production on Her Follow-Up to ‘The Babadook’”. Indiewire (2017年3月14日). 2019年8月7日閲覧。
  7. ^ Venice Film Festival Lineup Heavy on Award Hopefuls, Netflix and Star Power”. Variety (2018年7月25日). 2019年8月7日閲覧。
  8. ^ Babadook director Jennifer Kent's new film The Nightingale to be released this summer”. Entertainment Weekly (2019年1月9日). 2019年8月7日閲覧。
  9. ^ ‘The Nightingale’ First Trailer: Jennifer Kent’s Brutal Revenge Tale Goes Into Heart of Darkness”. Indiewire (2019年5月22日). 2019年8月7日閲覧。
  10. ^ Sydney Film Festival controversy as audiences walk out of The Nightingale”. The Australian Broadcasting Corp (2019年7月19日). 2019年8月7日閲覧。
  11. ^ The Nightingale: Film director defends controversial rape scenes”. BBC News (2019年6月11日). 2019年8月7日閲覧。
  12. ^ Jennifer Kent: Moviegoers Have ‘Every Right’ to Walk Out of ‘Nightingale’ Over Rape Scenes”. Indiewire (2019年6月10日). 2019年8月7日閲覧。
  13. ^ The Nightingale”. Rotten Tomatoes. 2019年8月7日閲覧。
  14. ^ The Nightingale (2019)”. Metacritic. 2019年8月7日閲覧。

外部リンク編集