ハコマクラ属 (Olivancillaria) は、南米大西洋岸に棲む巻貝マクラガイ科に属する。貝殻は高さ約2cm程度の紡錘形またはずんぐりとした円筒形で、殻口は広く開き外唇は比較的薄い。螺塔縫合部が凹み溝状になる。ウルグアイを中心にアルゼンチンからブラジルにかけて分布する[2]

ハコマクラ属
Olivancillaria vesica ブラジル産
分類
: 動物Animalia
: 軟体動物Mollusca
: 腹足綱 Gastropoda
階級なし : 新生腹足類 Caenogastropoda
階級なし : 新腹足類 Neogastropoda
上科 : マクラガイ上科 Olivoidea
: マクラガイ科 Olividae
: ハコマクラ属 Olivancillaria d'Orbigny, 1841[1]

種類 編集

以下のような種がハコマクラ属に属する種として知られている[1][3]。なお産地国と殻長はロッテルダム自然史博物館の標本のデータを例示した。

他のマクラガイ科の種とともに、ガクフボラ科に近い系統と考えられている[5]

生態 編集

潮間帯下の砂底に棲む。左右に分かれた小さい前足と、とても広く広がる後ろ足を持つ[2]。両足でナミノコガイを抱き込んで食べる[6]。また小型の端脚類も食べる[7]。歯舌は狭舌型[8]。雌雄の別があり交尾する[9]

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ a b WoRMS 2022 Olivancillaria”. WoRMS. 2022年10月16日閲覧。
  2. ^ a b gbif 4368148 Olivancillaria”. GBIF_Denmark. 2022年10月16日閲覧。
  3. ^ NMR Olividae”. Natural History Museum Rotterdom. 2022年10月16日閲覧。
  4. ^ Marcus 1959, p.101
  5. ^ Marcus 1959, p.149
  6. ^ Marcus 1959, plate 1
  7. ^ Marcus 1959, p.104
  8. ^ Marcus 1959, plate 5
  9. ^ Marcus 1959, plate 9-10

参考文献 編集

  • E. & Ev. Marcus “Studies on Olividae”, 1959, Bol. Fat. Filos. Cienc. Let. Univ. Slo Paulo Ser. Zool., 22, pp.99-188 * [1]

外部リンク 編集