ハス科(ハスか、学名Nelumbonaceae)は、双子葉植物の一つである。現生の属はハス属のみで、多年生の水草であるハスキバナハス(北米原産で花が黄色)が属する。

ハス科
ハス (Nelumbo nucifera)
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: ヤマモガシ目 Proteales
: ハス科 Nelumbonaceae
学名
Nelumbonaceae Bercht. & J.Presl (1820)

ハス属 Nelumbo

かつてはその形態的特徴からスイレン科に属していたが、近年の研究によればスイレン科とは系統が大きく異なり、APG植物分類体系ではヤマモガシ目に分類されている。実際、葉が丸いこと、が水面から咲き、日中の数時間だけ開くことといった共通点がある。しかし、スイレンは浮葉のみであり、花も水面近くに咲くのに対し、ハスの葉は水面から1m程度まで伸長し、花も葉の近くに咲くこと、ハスの葉は切れ込みがなく中央に葉柄がついており撥水性がある(ロータス効果)のに対し、スイレンは1か所切れ込みがあり水をはじかないこと、ハスの花は中央に花托があり色は白・ピンク・黄色に限られる一方、スイレンは複数の柱頭雄蕊が並び色は白・黄色のほか、紅・青・紫色のものもみられるといった点で異なる。したがって、見分けるのは比較的容易である[1]

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ 矢野 2023, pp. 187–189.

参考文献 編集

  • 矢野, 航「<総論>花ハスの歴史と人々との関わり」『遺伝:生物の科学』第77巻第3号、エヌ・ティー・エス、2023年、186-191頁、ISSN 03870022 

外部リンク 編集