ハフモデル (Huff model) は、空間分析において広く用いられている手法で、消費者が特定の施設を訪れる確率を予想するものであり、施設への距離、魅力度、他の施設の相対的な魅力度を変数とする方程式として表現される。このモデルは、デイヴィッド・ハフ (David Huff) によって、1963年に定式化された[1]。このモデルは、マーケティング経済学、小売調査、都市計画などの諸分野で用いられ[2]、商業的に提供されている地理情報システム (GIS) の中にも組み込まれていることがある。

このモデルは、その利用の容易さと、幅広い分野の諸問題への適用可能性から、今日もなお広く用いられている[3]

方程式は、次のように与えられる。

ここで、

  • は、店舗j の魅力度
  • は、消費者の位置i と、店舗j の距離
  • は、魅力度のパラメータ
  • は、距離摩擦のパラメータ
  • は、店舗j を含む、店舗の総数

である。

日本では、当時の通商産業省大規模小売店舗法(1973年制定、2000年廃止)の運用に用いたことから、商圏分析の手法として広まった[4]

魅力度の数値には、基本的には売場面積があてられてきたが、駐車場面積や営業時間などをはじめ、複数の要素を加味して算出する場合もある[4]

脚注

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  1. ^ Huff, David L. (1963). “A Probabilistic Analysis of Shopping Center Trade Areas”. Land Economics 39 (1): 81–90. doi:10.2307/3144521. ISSN 0023-7639. JSTOR 3144521. https://www.jstor.org/stable/3144521. 
  2. ^ Huff, David | AAG”. www.aag.org. 2021年4月20日閲覧。
  3. ^ Dramowicz, Ela. “Retail Trade Area Analysis Using the Huff Model”. www.directionsmag.com. 2021年4月20日閲覧。
  4. ^ a b 商圏分析 用語集 ハフモデル”. 技研商事インターナショナル. 2023年6月17日閲覧。

外部リンク

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