フィスカー・オーシャン

オーシャンOCEAN)は、フィスカー (Fisker Inc.が発売するSUVタイプの電気自動車である。

フィスカー・オーシャン
フロント
概要
製造国  オーストリア
販売期間 2022年 -
ボディ
ボディタイプ 5ドア SUV
駆動方式 前輪駆動四輪駆動
パワートレイン
モーター 同期電動機
最高出力
  • 275 hp (シングルモーター)
  • 540 hp (ツインモーター)
  • 550 hp (ツインモーター)
車両寸法
ホイールベース 2,921 mm
全長 4,775 mm
全幅 1,995 mm
全高 1,631 mm
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概要 編集

フィスカー初の電気自動車のSUVとなる[1]マグナ・シュタイヤーが新開発したFM29と呼ばれるプラットフォームを採用し、マグナ・シュタイヤーのオーストリアにあるグラーツ工場で製造される[2]

グレードにはシングルモーターのスポーツや、ツインモーターのウルトラ、エクストリーム、また発売記念限定モデルのワンなどが設定される[1]。スポーツは1回の充電で、最大およそ250マイルを走行可能。

ウルトラ及びエクストリームの航続距離は、最大340マイルとなる見通し。シングルモーターのスポーツの場合、最大出力は275 hpを発生する。0-96 km/h加速は6.9秒。

ツインモーターでAWDのウルトラは、最大出力が540 hpで0-96 km/h加速は3.9秒である。

ツインモーターでAWDのエクストリームは、最大出力が550 hpとなり、0-96 km/h加速を3.6秒で走る。また、新開発のセンタースクリーンとユーザーインターフェイスを採用し、ダッシュボード中央には、17.1インチのRevolve4ディスプレイを配置。通常走行時にはポートレートコントロールモード表示となり、停止時にはランドスケープハリウッドモード表示に変更可能。

スポーツには、アースドライブモードとファンドライブモードがある。

ウルトラとエクストリームには、ハイパーモードが追加。エクストリームとワンには、オフロードモードが用意される。パフォーマンスと安全性を強化するため、スマートトラクショントルクベクタリングシステムが搭載される。

また、カリフォルニアモードを設定する。カリフォルニアモードはSUVとしては初めて、ソフトトップを使用せずに、ルーフをフルオープンにできるシステムで、フィスカーの特許技術でスイッチひとつで、9枚の窓ガラスを下げることが可能になるというものになる。

フロントサイドガラスが左右2枚、リアサイドガラスが左右2枚、リアクォーターガラスが左右2枚、リアハッチガラスが1枚、ルーフガラスが2枚の合計9枚の窓ガラスを、スイッチ操作ひとつで下げることが可能。ルーフ全長にわたってソーラースカイルーフが採用。モーターのパワーをサポートし、電費効率を高めている。

上位モデルにはCATL製バッテリーを使用する[3]

品質問題 編集

オーシャンの発売後、走行中の電源喪失やブレーキの制動力喪失など複数の不具合が報告され、2024年2月時点で少なくとも6名のオーナーから訴訟を受けた。フィスカーの内部文章から、フィスカーの役員であるウェンディ・グリューエルと、CFOCOOヘンリック・フィスカーの妻ギータ・グプタ・フィスカーに納車されたオーシャンが、走行中に電源を喪失する不具合を起こしたことが判明した。[4]

2024年1月から制動力の喪失に対して、同年2月からパワートレインの不具合に対して、それぞれ国家幹線道路交通安全局(NHTSA)が調査を開始した。[5]

歴史 編集

  • 2020年 - CESでコンセプトモデルが発表[6]
  • 2021年11月17日 - 製品版が発表[6]
  • 2022年10月31日 - モバイルワールドコングレスで欧州で正式デビュー[3]
  • 2022年10月17日 - パリモーターショー2022への出展[7]
  • 2022年11月17日 - オーストリアのマグナ・シュタイヤーの工場にて量産開始。[8]
  • 2023年05月05日 - デンマークにて欧州第1号車が納車。[9]

脚注 編集

  1. ^ a b フィスカーの新型EV『オーシャン』、ツインモーターは550馬力 11月から生産”. レスポンス(Response.jp) (2022年2月18日). 2022年10月3日閲覧。
  2. ^ 高級EVに注力の「フィスカー」、400億円以上の受注獲得を発表”. Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン) (2022年8月5日). 2022年10月3日閲覧。
  3. ^ a b 携帯電話見本市で新型EVを披露 フィスカー・オーシャン、欧州正式デビュー”. AUTOCAR JAPAN (2022年3月1日). 2022年10月3日閲覧。
  4. ^ Fisker Ocean owners flagged sudden power loss and brake problems for months, internal documents show” (英語). TechCrunch (2024年2月9日). 2024年3月20日閲覧。
  5. ^ 2023 FISKER OCEAN - Investigations” (英語). National Highway Traffic Safety Administration (NHTSA). 2024年3月20日閲覧。
  6. ^ a b フィスカー、最初のSUV「オーシャン」の量産版を発表…ソーラールーフや回転スクリーンを装備”. BUSINESS INSIDER JAPAN (2021年11月25日). 2022年10月3日閲覧。
  7. ^ フィスカーの新型EV『オーシャン』、550馬力ツインモーター搭載…パリモーターショー2022出展へ”. レスポンス(Response.jp) (2022年10月3日). 2022年10月3日閲覧。
  8. ^ フィスカーの電動SUV、『オーシャン』生産開始…予約は全世界で6万3000台以上”. レスポンス(Response.jp) (2022年11月21日). 2024年3月20日閲覧。
  9. ^ フィスカーの電動SUV『オーシャン』、最初の1台を納車…航続707km”. レスポンス(Response.jp) (2023年5月8日). 2024年3月20日閲覧。

外部リンク 編集