フィラミン(Filamin)は、2本のアクチン線維直角に近い角度で固定するタンパク質の一種である[1]。哺乳類のフィラミンタンパク質はN末端のアクチン結合ドメインと、それに続く免疫グロブリン様リピートモジュール(およそ95残基の長さ)24個からなる。リピート15-16と23-24の間には2つのヒンジ部があり、分解される際にはここで切断される。全体としてV字型の形状で両端に2つのアクチン結合部位があるため、アクチン線維を架橋して互いにほぼ直角に配向したネットワークを形成させる[2]

フィラミンタンパク質には次の様なものがある。

膀胱癌(BC)細胞においてFLNAを過剰発現させると、細胞周期を阻害しアポトーシスを誘導することで再生を停止させる。また、移動性や浸潤性も低下することが示されている[3]

出典

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  1. ^ “Identification of filamin C as a new physiological substrate of PKBalpha using KESTREL”. The Biochemical Journal 384 (Pt 3): 489–94. (December 2004). doi:10.1042/BJ20041058. PMC 1134134. PMID 15461588. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1134134/. 
  2. ^ Alberts, Bruce, author University of California, San Francisco, USA (2017-08-07). Molecular Biology of the Cell. ISBN 978-1-317-56374-7. OCLC 1001364893 
  3. ^ “Filamin A (FLNA) regulates autophagy of bladder carcinoma cell and affects its proliferation, invasion and metastasis”. International Urology and Nephrology 50 (2): 263–273. (February 2018). doi:10.1007/s11255-017-1772-y. PMID 29288417. 

外部リンク

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