フィンスラー・ハドウィガーの定理

ユークリッド幾何学において、フィンスラー・ハドウィガーの定理(:Finsler–Hadwiger theorem)またはフィンスラー・ハドヴィッガーの定理とはポール・フィンスラーヒューゴ・ハドウィガー(英語版) にちなんで名づけられた、正方形に関する定理である。1937年、ハドウィガーの不等式とともに発表された[1]

フィンスラー・ハドウィガーの定理

内容 編集

一点Aを共有する正方形ABCDと AB'C'D' について、BD',DB'の中点をそれぞれD,E、正方形の中心をそれぞれF,Hとする。このとき四角形EFGHは正方形である[2]

この正方形はフィンスラー・ハドウィガーの正方形と呼ばれている[3]

応用 編集

フィンスラー・ハドウィガーの定理を繰り返し用いることで、 ヴァン・オーベルの定理を証明することができる。任意の四角形ABCDについて、それぞれAB,BCを一辺とする外側の正方形のフィンスラー・ハドウィガーの正方形、それぞれCD,DAを一辺とする外側の正方形のフィンスラー・ハドウィガーの正方形はACの中点を共有することを用いることによって示される[4]

出典 編集

  1. ^ Finsler, Paul; Hadwiger, Hugo (1937), “Einige Relationen im Dreieck” (German), Commentarii Mathematici Helvetici 10 (1): 316–326, doi:10.1007/BF01214300, MR1509584 . See in particular p. 324.
  2. ^ Alsina, Claudi; Nelsen, Roger B. (2010), “The Finsler–Hadwiger Theorem 8.5”, Charming Proofs: A Journey Into Elegant Mathematics, Mathematical Association of America, p. 125, ISBN 9780883853481 .
  3. ^ Detemple, Duane; Harold, Sonia (1996), “A round-up of square problems”, Mathematics Magazine 69 (1): 15–27, doi:10.1080/0025570X.1996.11996375, JSTOR 2691390, MR1573131, https://jstor.org/stable/2691390 . See problem 8, pp. 20–21.
  4. ^ Detemple & Harold (1996), problem 15, pp. 25–26.

外部リンク 編集