フェノキシ酢酸: Phenoxyacetic Acid)は、化学式C8H8O3で表されるフェノールエーテルの一種である。

フェノキシ酢酸
Phenoxyacetic Acid[1]
識別情報
CAS登録番号 122-59-8
特性
化学式 C8H8O3
モル質量 152.15 g mol−1
外観 白色ないしごく薄い赤みの黄色の結晶
融点

100 °C, 373 K, 212 °F

沸点

285 °C, 558 K, 545 °F

危険性
半数致死量 LD50 3700mg/kg
関連する物質
関連するフェノキシ酢酸の誘導体 4-クロロフェノキシ酢酸
2,4-ジクロロフェノキシ酢酸
2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸
関連物質 エチルフェニルエーテル
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

性質 編集

フェノキシ酢酸の誘導体の中には、合成オーキシンとしての作用をもつものがある。4-クロロフェノキシ酢酸クロキシホナックは、トマトナスの着果を促す植物成長調整剤として使用されている(クロキシホナックは、日本では2007年に登録失効[2])。2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D)や2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸(2,4,5-T)は除草剤として、ベトナム戦争では枯葉剤として使用された[3]

脚注 編集

  1. ^ フェノキシ酢酸”. 東京化成工業 (2018年7月16日). 2018年8月31日閲覧。
  2. ^ 登録失効有効成分一覧”. 農林水産消費安全技術センター (2018年8月1日). 2018年8月23日閲覧。
  3. ^ タカサキミー・ドアン, 内田正夫「ベトナムの枯れ葉剤 / ダイオキシン問題 : 解決の日はいつ (シンポジウム ベトナム戦争は終わっていない : 30年後の枯れ葉剤被害と国際支援の現状)」『東西南北』第2006巻、和光大学総合文化研究所、2006年1月、206-222頁、CRID 10505642882672193282023年5月23日閲覧