フェラーリ・225S(Ferrari 225 S)はフェラーリによって製造されたスポーツカーレーシングカーである。

フェラーリ・225S
フェラーリ・225S
概要
製造国 イタリアの旗 イタリア
デザイン ジョヴァンニ・ミケロッティ
ボディ
ボディタイプ スパイダー, ベルリネッタ
パワートレイン
エンジン 2.7L コロンボV12
最高出力 210PS (154kW)/7,200rpm
変速機 5速MT
車両寸法
ホイールベース 2,250mm (88.6インチ)
車両重量 850kg (1,874ポンド) (乾燥重量)
系譜
先代 フェラーリ・212エクスポルト
後継 フェラーリ・250S
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概要 編集

225Sは212エクスポルトの後継モデルとして開発された。シャーシは212エクスポルトと共通のものを使用し、V型12気筒エンジンはボア(内径)が大きくなったため、排気量が2715.46ccと若干拡大された。合計で21台が製造され、その全てが右ハンドル仕様であった。0170ETや0190ETなど、212エクスポルトから改造された個体や、s/n 0152ELのように166MMがベースの個体も存在する。225Sはスパイダーが14台、ベルリネッタが6台製造され、どちらもヴィニャーレジョヴァンニ・ミケロッティによってデザインされた。また、アントニオ・スタニョーリの依頼で製造されたs/n 0176EDは、他の225Sとは異なるボディワークを持ち、小型のヘッドライトやトランク、リアにスペアタイヤを備えている。エウジェニオ・カステロッティがレースに出場したツーリング・バルケッタのs/n 0166EDなどのモデルもある。

2004年RMサザビーズオークション1952年製の225Sのスパイダーモデルが995,500米ドル(約1億4870万円)で落札された。2010年には同じくRMオークションでベルリネッタのs/n 0171ETが644,000ユーロ(約1億190万円)、2011年のGooding & Companyのオークションで”トゥボスコッカ”ベルリネッタ s/n 0168EDが88万米ドル(約1億3150万円)、2012年のオークションで”トゥボスコッカ”スパイダーが250万ユーロ(約3億9540万円)、2013年のRMオークションで”トゥボスコッカ”ベルリネッタ s/n 0168EDが再び120万米ドル(約1億7900万円)で落札された。

仕様 編集

エンジン 編集

225Sに搭載されたコロンボV12エンジンは、212のものをベースに2mmボアアップされ、ボア×ストロークは70.0mm×58.8mm(2.8×2.3インチ)となった。総排気量は2,715.46ccを誇る。また、再設計されたインテークマニホールドによって最高出力が165PSから210PS(154kW; 207hp)/7,200rpmへと向上した。圧縮比は8:5:1。

サスペンションとトランスミッション 編集

サスペンションダブルウィッシュボーンで、フロントが横置きリーフスプリング、油圧式ショックアブソーバによる独立サスペンション。リアがツイン半楕円サスペンション、油圧式ショックアブソーバを備えたライブアクスル。全輪に油圧ドラムブレーキを備えており、トランスミッションは5速ノンシンクロマニュアル。

シャーシ 編集

225Sは2種類のシャーシがあり、1つは断面が楕円の鋼管で作られた管状スペースフレームで、もう1つはトゥボスコッカと呼ばれる管状のセミモノコックで、どちらも225S以前から採用されていたもので、ホイールベースは2,250mm(88.6インチ)。 トゥボスコッカはジルベルト・コロンボのシャーシ専門会社で設計・製造され、イタリア語で管を意味する「Tubo」、車体を意味する「Scocca」に由来している。このシャーシは212インターベルリネッタ s/n 0141ETに採用され、その後212エクスポート及び225Sのシリーズに採用された。 合計で8台(スパイダーが6台、ベルリネッタが2台)の225Sがトゥボスコッカのシャーシを採用した。

参考文献 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集