プログレス MS-25ロシア語: Прогресс МC-25、ロシア製造番号455、NASAではプログレス86Pと呼称)は、国際宇宙ステーション(ISS)への再補給のためにロスコスモスが打ち上げたプログレス補給船。これはプログレス宇宙機の176回目の飛行となった。

プログレス MS-25
名称Прогресс МC-25
Progress-86P (NASA)
任務種別ISS再補給
運用者ロスコスモス
ウェブサイトhttps://www.roscosmos.ru/
任務期間152日 20時間 58分(継続中)
特性
宇宙機プログレスMS-25 No.455
宇宙機種別プログレスMS
製造者エネルギア
打ち上げ時重量7,000 kg (15,000 lb)
任務開始
打ち上げ日2023年12月1日 09:25 UTC
ロケットソユーズ2.1a
打上げ場所バイコヌール宇宙基地31番射点
打ち上げ請負者プログレス国家研究生産ロケット宇宙センター
任務終了
廃棄種別軌道離脱(計画)
減衰日2024年(計画)
軌道特性
参照座標地球周回軌道
体制低軌道
傾斜角51.65°
ISSのドッキング(捕捉)
ドッキング プリチャル 天底側(計画)
ISSのドッキング(捕捉)
ドッキング MRM2 天頂側
ドッキング(捕捉)日 2023年12月3日 11:18 UTC
ドッキング時間 130日 19時間(継続中)
プログレスISS再補給

来歴 編集

プログレスMSはプログレスMをもとに航法装置を強化した無人輸送機。この強化されたバリエーションは2015年12月21日に初めて打ち上げられた。このバージョンでは以下の強化が施されている:[1][2][3]

  • 人工衛星を展開可能な新しい外部コンパートメント。それぞれのコンパートメントは4個までの発射コンテナーを搭載することができる。プログレスMS-03で初めて搭載された。
  • ドッキングおよび密閉機構の電気モーターの予備システムの追加による強化された冗長性
  • 貨物コンパートメントへのパネル追加による微小隕石防護力の増強
  • ロシアのルーチ中継衛星とのリンク機能によって、地上局の視野外でもテレメトリーと制御が可能に
  • 地上局による軌道決定の必要なしに状況ベクトルおよび軌道パラメーターの決定を可能にするGNSS自律航法
  • 宇宙ステーションとの直接無線データ交換機能によるリアルタイムの相対ナヴィゲーション
  • ドッキング操作のための強化されたTV視野を可能にする新しいディジタル無線システム
  • 統合コマンドテレメトリーシステム(UCTS)によるウクライナ製のChezara Kvant-V無線システムおよびアンテナフィーダーシステムの置き換え
  • クルスAからクルスNAディジタルシステムへの置き換え

打ち上げ 編集

国際宇宙ステーションへのプログレス MS-25搭載したソユーズ2.1aは、2023年12月1日にバイコヌール宇宙基地31番射点から打ち上げられた。打ち上げのおよそ2日後に、プログレス MS-25はMRM2に自動的にドッキングし、ミッション継続中はISSでの第70次長期滞在を支援する。

貨物 編集

プログレス MS-24の2,528 kg (5,573 lb)の貨物の内訳は次の通り:

  • 非与圧貨物: 1,500 kg (3,300 lb)
  • 燃料: 515 kg (1,135 lb)
  • 酸素: 40 kg (88 lb)
  • 水: 420 kg (930 lb)

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ Krebs, Gunter (2015年12月1日). “Progress-MS 01-19”. Gunter's Space Page. 2023年8月20日閲覧。
  2. ^ Zak, Anatoly. “Progress-MS cargo ship series”. RussianSpaceWeb. 2023年8月20日閲覧。
  3. ^ Blau, Patrick (2015年12月1日). “Progress MS Spacecraft”. Spaceflight101. 2020年11月17日閲覧。