ヘストン JC.6
ヘストン JC.6
- 用途:観測機
- 製造者:ヘストン・エアクラフト
- 初飛行:1947年8月
- 生産数:2機
- 運用状況:試作のみ
ヘストン JC.6(Heston JC.6)は、ヘストン・エアクラフト社により設計/制作された観測機("Air Observation Post":AOP)の試作機である。ヘストン・エアクラフト社は以前にヘストン フェニックス、ヘストン T.1/37やネイピア=ヘストン レーサーを製造していた。このJC.6は、ヘストン A.2/45やヘストン AOPという名称でも知られている。
開発 編集
ヘストン JC.6は、イギリス陸軍向けの観測機を求める航空省要求仕様 A.2/45に応じて設計/製作された。ヘストン・エアクラフト社は2機の試作機を製作し、初号機のVL529が1947年8月に初飛行を行ったが試作2号機がVL530は飛行することはなかった。
JC.6は、先端に垂直尾翼を備える水平尾翼で繋がった2本のブームを持つ全金属性の片持ち式単葉機であり、2本ブームの間の中央胴体の後部に備えるデ・ハビランド ジプシー・クイーンで推進式プロペラを駆動していた。タンデム複座のコックピットは大型の透明キャノピーで覆われ、首車輪式降着装置、短距離離着陸(STOL)性能を持たせるため主翼にはスロットとフラップを備えていた。評価試験中に競合機のオースター AOP6の方が高性能を示し、量産の発注を受けた。VL531とVL532の2機分のシリアルナンバーがJC.6に与えられたが、製作はされなかった[1]。
要目 編集
(JC.6) Flight International, 2 Sep 1948[2]
- 乗員:2名
- 全長:10.36 m (34 ft 0 in)
- 全幅:13.41 m (44 ft 0 in)
- 全高:2.74 m (9 ft 0 in)
- 翼面積:25.45 m2 (274 ft2)
- 全備重量:1,383 kg (3,049 lb)
- エンジン:デ・ハビランド ジプシー・クイーン 33、240 hp (179 kW)
- 最大速度:202 km/h (125 mph)
- 航続距離:1,200 km (745 miles)
関連項目 編集
- オースター A.2/45
- オースター AOP.9
- エジレイ オプティカ
- コンソリデーテッド=バルティー L-13[3]
脚注 編集
- ^ Lewis, Peter (November 1972). Air Pictorial. UK: Seymour Press Ltd. p. 441.
- ^ Flight International, 2 September 1948
- ^ "Production for the CS. Air Force" Flight 11 November 1948 p563
出典 編集
- Lewis, Peter (November 1972). Air Pictorial. UK: Seymour Press Ltd. pp. pp. 440–445.
- Taylor, Michael J. H. (1989). Jane's Encyclopedia of Aviation. London: Studio Editions
- Flight 2 September 1948
- Flight 11 March 1948 Army's Crow's Nest
外部リンク 編集
- airwar.ru (ロシア語)