定理1 (対数関数の一次形式の線形独立性)
を 0 ではない代数的数とする。もし、 が有理数体上線形独立であるならば、 は、代数的数体上線形独立である。
定理2 (対数関数の一次形式の下界の評価)
を 0 ではない、次数が d 以下、高さが A 以下の代数的数とする。
また、 を、次数が d 以下、高さが 以下の代数的数としたとき、
とおくと、 または、 である。
ここで、C は、n、 d、 A、 そして、対数の値によって定まる計算可能な定数である。
定理1 から得られる系をいくつか挙げる。
系1 を 0 ではない代数的数とする。また、 を を満たす代数的数としたとき、
。
系2 を 0 ではない代数的数としたとき、
は、超越数である。
系3 を 0 でも 1 でもない代数的数とする。また、 を、
が、有理数上線形独立な代数的数としたとき、
は、超越数である。
系3で、 とすることにより、ゲルフォント=シュナイダーの定理が導かれる。
定理2から得られる系をいくつか挙げる。
系4 を 0 ではない、次数が d 以下の代数的数とし、高さに対して、 については、A 以下、 は、 以下とする。
を、次数が d 以下、高さが 以下の代数的数としたとき、
とおくと、 または、 である。
ここで、C は、n、 d、 、 そして、対数の値によって定まる計算可能な定数である。
系5 を 0 ではない、次数が d 以下、高さが A 以下の代数的数とする。
また、 を、絶対値が 以下の有理整数としたとき、
とおくと、 または、 である。
ここで、C は、n、 d、 そして、対数の値によって定まる計算可能な定数である。
系6 を 0 ではない、次数が d 以下、高さが A 以下の代数的数とする。
また、 を、絶対値が 以下の有理整数としたとき、任意の正数 ε に対して、
とおくと、 または、 である。
ここで、C は、n、 d、ε、 そして、対数の値によって定まる計算可能な定数である。