マレ
マレ(ディベヒ語: މާލެ、英語: Malé)は、インド洋の島国であるモルディブの首都。
マレ މާލެ Malé | |
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![]() マレ島の全景 | |
位置 | |
![]() マレの位置 | |
位置 | |
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座標 : 北緯4度10分 東経73度30分 / 北緯4.167度 東経73.500度 | |
行政 | |
国 | ![]() |
行政区画 | 首都 マレ |
環礁 | カーフ環礁 |
市 | マレ |
地理 | |
面積 | |
市域 | 1.7 km2 |
標高 | 1 m |
人口 | |
人口 | (2014年現在) |
市域 | 133,412人 |
その他 | |
等時帯 | UTC+5 (UTC+5) |
夏時間 | なし |
マレ島、ヴィリンギリ島、人工島フルマーレ島、空港島フルレ島で構成される街。カーフ環礁の真ん中にある北マレ環礁の南端に位置する。
概要編集
モルディブの政治・経済の中心地で、貿易港でもある。目覚ましい発展を遂げる観光業のほか、主要産業の1つである漁業での水産物の加工も行われる。モルディブは各島ごとに単一の役割を担うことが多いが、マレ島は首都の島である。島の陸地全体が市街地化しており、人口は133,412人(2014年)[1]。モルディブの人口の1/3から1/4ほどが集中しており、多くの外国人労働者も存在する。東隣のフルレ島にはヴェラナ国際空港があり、2018年以降はシナマーレ橋によって連結されている。
マレは、人口密度が世界一とも言われており、人口圧力を軽減するためにヴェラナ国際空港と陸続きの人工島「フルマーレ」を造成し移住を促しており、2019年現在では約4万人が暮らしている[2]。
1987年のサイクロン被害への対策として、日本のODAにより防波堤が建設されている。2004年インド洋大地震による大津波では、マレも被害を受けたが、防波堤により津波が弱まったことで死者は出なかった[3]。フルマーレにはこの津波の被災者も居住している。
モルディブは温暖化による海面上昇により水没の危機にあるため、政府と不動産開発業者のダッチ・ドックランズの合同プロジェクトにより、2008年からマレの西隣りにあるグルヒ・ファルフー礁に水上都市の建設が進められている[4][5][6][7]。
行政区画編集
マレ市の行政区画は6区に分かれており、そのうち4区、すなわちヘンヴェイル地区、ガロル地区、マーファンヌ地区、マッチャンゴリー地区がマレ島にある。近隣のヴィリンギリ島は、かつて観光客向けの行楽地で、それ以前は監獄島だったが、現在は第5区(ヴィリマーレ)になっている。第6区は、2004年より入植を開始した人工島フルマーレ島である。加えて、空港島フルレ島もマレ市の一部となっている。
気候編集
マレはケッペンの気候区分では熱帯モンスーン気候に属す。5月から12月までの長い雨季があり、残り4か月が乾季となる。マーレはこの気候帯の多くの都市とは異なり、年間を通じて最高が30℃、最低が27℃程度と気温の変化が少ない気候を持つ。年間の平均降水量は1,900 mm超である。
マレの気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 32 (90) |
32 (90) |
33 (91) |
37 (99) |
37 (99) |
34 (93) |
32 (90) |
32 (90) |
32 (90) |
33 (91) |
33 (91) |
32 (90) |
37 (99) |
平均最高気温 °C (°F) | 30.0 (86) |
30.4 (86.7) |
31.2 (88.2) |
31.5 (88.7) |
31.0 (87.8) |
30.5 (86.9) |
30.4 (86.7) |
30.2 (86.4) |
30.0 (86) |
30.0 (86) |
30.1 (86.2) |
29.9 (85.8) |
30.4 (86.7) |
平均最低気温 °C (°F) | 25.4 (77.7) |
25.6 (78.1) |
25.8 (78.4) |
26.4 (79.5) |
26.2 (79.2) |
25.8 (78.4) |
25.6 (78.1) |
25.5 (77.9) |
25.1 (77.2) |
25.2 (77.4) |
25.3 (77.5) |
25.1 (77.2) |
25.6 (78.1) |
最低気温記録 °C (°F) | 17 (63) |
17 (63) |
22 (72) |
22 (72) |
22 (72) |
22 (72) |
21 (70) |
21 (70) |
22 (72) |
21 (70) |
20 (68) |
21 (70) |
17 (63) |
降水量 mm (inch) | 75.2 (2.961) |
49.7 (1.957) |
72.8 (2.866) |
131.6 (5.181) |
215.7 (8.492) |
171.9 (6.768) |
147.2 (5.795) |
187.7 (7.39) |
242.8 (9.559) |
222.0 (8.74) |
201.0 (7.913) |
231.7 (9.122) |
1,949.3 (76.744) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 4.6 | 3.5 | 6.1 | 9.1 | 14.3 | 12.9 | 11.9 | 12.8 | 15.8 | 14.6 | 13.3 | 11.8 | 130.7 |
% 湿度 | 78.0 | 77.0 | 76.9 | 78.1 | 80.8 | 80.7 | 79.1 | 80.5 | 81.0 | 81.7 | 82.2 | 80.9 | 79.74 |
平均月間日照時間 | 248.0 | 259.9 | 279.0 | 246.0 | 223.2 | 201.0 | 226.3 | 210.8 | 201.0 | 235.6 | 225.0 | 220.1 | 2,775.9 |
出典1:NOAA [8] | |||||||||||||
出典2:香港天文台,[9] BBC Weather(最高・最低気温)[10] |
脚注編集
- ^ “TABLE PP 9: TOTAL MALDIVIAN POPULATION BY SEX AND LOCALITY (ATOLLS), 2014”. Statistics Maldives. National Bureau of Statistics. 2017年1月24日閲覧。
- ^ “モルディブ、移住受け入れる人工島 面積2倍へ拡張進む:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2019年7月19日閲覧。
- ^ “ODAちょっといい話 大津波からモルディブの首都住民を守った日本の防波堤”. ODAとは?. 外務省. 2013年4月7日閲覧。
- ^ “Pres. visits Gulhi Falhu”. Miadhu Daily (Male). (2010年12月28日). オリジナルの2010年12月28日時点におけるアーカイブ。 2014年5月26日閲覧。
- ^ “Gulhi Falhu project to begin early 2008”. Miadhu Daily (Male). (2007年10月7日). オリジナルの2014年5月26日時点におけるアーカイブ。
- ^ “モルディブの水上都市、その全容が徐々に明らかに”. CNN.co.jp. 2022年10月10日閲覧。
- ^ “Maldives first amusement park opens in Gulhi Falhu”. Minivan News (Male). (2013年12月1日). オリジナルの2014年5月26日時点におけるアーカイブ。 2014年5月26日閲覧。
- ^ “Male Climate Normals 1961-1990”. アメリカ海洋大気庁. 2012年12月29日閲覧。
- ^ Climatological Information for Male, Maldives, accessed 24 April 2012.
- ^ “Average Conditions Maldives”. BBC Weather (2011年5月). 2012年12月29日閲覧。