ミミック (映画)
『ミミック』(Mimic)は、1997年のアメリカ合衆国のSFホラー映画。監督はギレルモ・デル・トロ、出演はミラ・ソルヴィノとジェレミー・ノーサムなど。原作はドナルド・A・ウォルハイムの同名短編小説。ニューヨーク市を舞台に、遺伝子操作により現れた新種の昆虫と人間との戦いを描いている。キャッチコピーは「遺伝子が泣き叫ぶ」。
ミミック | |
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Mimic | |
監督 | ギレルモ・デル・トロ |
脚本 |
マシュー・ロビンス ギレルモ・デル・トロ ジョン・セイルズ スティーヴン・ソダーバーグ マシュー・グリーンバーグ |
原案 |
マシュー・ロビンス ギレルモ・デル・トロ |
原作 | ドナルド・A・ウォルハイム |
製作 |
ボブ・ワインスタイン B・J・ラック オーレ・ボールネダル |
製作総指揮 | マイケル・フィリップス |
出演者 |
ミラ・ソルヴィノ ジェレミー・ノーサム |
音楽 | マルコ・ベルトラミ |
撮影 | ダン・ローストセン |
編集 | パトリック・ルシア |
製作会社 | ディメンション・フィルムズ |
配給 |
ミラマックス 松竹富士 |
公開 |
1997年8月22日 1998年1月24日 |
上映時間 | 106分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $30,000,000[1] |
興行収入 | $25,480,490[1] |
次作 | ミミック2 |
ストーリー
編集近未来、マンハッタンではゴキブリを媒介源とするストリックラー病により、多くの子供の人命が失われ、助かった者も重い後遺症に苦しめられていた。有効な治療法のないこの病気に対し、アメリカ疾病予防管理センターのピーターから要請を受けた昆虫学者のスーザンは、ゴキブリだけを殺し、一定期間後に死滅する新種の昆虫「ユダの血統」(Judas Breed)を遺伝子操作によって創造した。放たれた「ユダの血統」は短期間で多数のゴキブリを駆除し、ストリックラー病は根絶とまではいかないものの、事態は沈静化。「ユダの血統」の存在は創造主であるスーザンからも忘れ去られていった。
それから3年後。町からゴキブリは一掃されストリックラー病は沈静化。スーザンとピーターは結婚して平穏な日常を過ごしていた。そんな中、ニューヨークのとある駅周辺でホームレスが次々と行方不明になる事件が発生。更にスーザンのところに持ち込まれた巨大な昆虫の幼虫らしき物体は、死滅したはずの「ユダの血統」に酷似していた。調査の結果、「ユダの血統」が生き延び密かに繁殖している事が判明。彼らを絶滅させるべく行動開始するスーザンだが、3年の月日は「ユダの血統」を人類の天敵となりうる生命体へと進化させていた。
キャスト
編集役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
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ソフト版 | テレビ東京版 | ||
スーザン・タイラー博士 | ミラ・ソルヴィノ | 相沢恵子 | 魏涼子 |
ピーター・マン博士 | ジェレミー・ノーサム | 宮本充 | 東地宏樹 |
チューイ | アレクサンダー・グッドウィン | 豊嶋真千子 | 矢島晶子 |
マニー | ジャンカルロ・ジャンニーニ | 阪脩 | 坂口芳貞 |
レナード | チャールズ・S・ダットン | 玄田哲章 | 内海賢二 |
ジョシュ | ジョシュ・ブローリン | 藤原啓治 | 高木渉 |
ゲイツ博士 | F・マーリー・エイブラハム | 江角英明 | 家弓家正 |
レミー | アリックス・コロムゼイ | 麻丘夏未 | 芝原チヤコ |
デービス | ジェイボン・バーンウェル | 石田彰 | 喜田あゆ美 |
リッキー | ジェームズ・コスタ | 津村まこと | 亀井芳子 |
ジェレミー | ノーマン・リーダス | 伊藤栄次 | 柴本浩行 |
その他 | 岩田安生 青山穣 柳沢栄治 彩木香里 山野井仁 中村尚子 |
高瀬右光 石川ひろあき 船木真人 多緒都 浅野まゆみ 青山桐子 | |
演出 | 福永莞爾 | 小山悟 | |
翻訳 | 中島多恵子 | 徐賀世子 | |
調整 | 荒井保雄 | 重光秀樹 | |
効果 | リレーション | ||
プロデューサー | 内田正仁 | 久保一郎 渡邉一仁 寺原洋平 | |
音響制作 | 中西真澄 米屋林太郎 |
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担当 | 別府憲治 | ||
配給 | 松竹株式会社 | ||
制作 | プロセンスタジオ | テレビ東京 HALF H・P STUDIO | |
初回放送 | 2006年2月16日 『木曜洋画劇場』 |
スタッフ
編集- 監督:ギレルモ・デル・トロ
- 製作:ボブ・ワインスタイン、B・J・ラック、オーレ・ボールネダル
- 脚本:マシュー・ロビンス、ギレルモ・デル・トロ、ジョン・セイルズ、スティーヴン・ソダーバーグ、マシュー・グリーンバーグ
- 原作:ドナルド・A・ウォルハイム
- 音楽:マルコ・ベルトラミ
- 撮影:ダン・ローストセン
- タイトル・デザイン:カイル・クーパー
ユダの血統(ミミック)について
編集ミミックとは、生物学用語で擬態のこと。本作の重要な要素となっている。
造り主である人間にとって文字通り裏切り者である「ユダの血統」は、元々はスーザン・タイラー博士とピーター・マン博士が全米遺伝子研究所の協力の下、シロアリとカマキリのDNAを配合し人工的に誕生させた。致死率がほぼ100%で子供のみ感染するストリックラー病を媒介するゴキブリの天敵であり、生物農薬、バイオウェポンの一種である。元々シロアリ目とカマキリ目は分類学的、系統発生的にゴキブリ目に近縁な昆虫であり、かつてはバッタ等と共に彼らは直翅目という一つのグループに含められていた。
スーザン博士は、自滅するよう寿命を半年と設計した上、メスに不妊処置を施し外界に解き放った。オスの一匹が偶然産卵能力を持った事で生き延び、繁殖を開始した。更にゴキブリに対抗すべく代謝を活性化させた事で繁殖のサイクルが加速され、数百世代が経過した結果、僅か3年の間に本来ならば昆虫には存在しない臓器である肺が発生。その働きにより、成人男性と同程度の体格に成長。他の動物を遥かに凌ぐ身体能力と生命力、優れた殺傷能力、真社会性、高い繁殖能力、人間への擬態能力を持つに至った。なお、ミミック2では頭部を切断後10日程で摂食不能により餓死という設定が追加され、ミミック3では人間に頭部の右半分をショットガンで吹き飛ばされたが、しばらく生きていた。
評価
編集レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは42件のレビューで支持率は64%、平均点は6.40/10となった[2]。Metacriticでは15件のレビューを基に加重平均値が55/100となった[3]。
続篇
編集ビデオスルー作品として、二本の続編が公開されている。
- ミミック2 Mimic 2(2001年)- 監督:ジャン・ドゥ・スゴンザック 脚本・製作:ジョエル・ソワソン 出演:アリックス・コロムゼイ、ブルーノ・カンプス
- ミミック3 Mimic 3: Sentinel(2003年)- 監督・脚本:J・T・ペティ 製作:ロン・シュミット 出演:カール・ゲアリー、アレクシス・ジーナ、ランス・ヘンリクセン
出典
編集- ^ a b “Mimic” (英語). Box Office Mojo. 2020年2月11日閲覧。
- ^ “Mimic (1997)”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2022年7月1日閲覧。
- ^ “Mimic Reviews”. Metacritic. CBS Interactive. 2022年7月1日閲覧。