ラウフェイ
北欧神話の巨人
ラウフェイまたはナール(古ノルド語: Laufey, Nál)は北欧神話の巨人ファールバウティの妻で、ロキ、ヘルブリンディ、ビューレイストの母であった。
彼女の名ラウフェイは「葉(lauf)の島(ey)」を意味し、木のケニングとなっている[要出典]。別名のナールは「針」を意味し、『ソルリの話(Sörla þáttr)』ではこの別名が使われる理由として彼女が「か細く弱々しかった」からとしているが、この説明は疑問視されている[1]。
ラウフェイについては以上の他は何も知られていないが、息子ロキがアース神族とほぼ同等に扱われ、またロキがしばしば「ラウフェイの息子」[2]「ラウフェイの子」[3]「ファールバウティとラウフェイまたはナールの子」[4]といったケニングで呼ばれ、父の名を冠したものよりも母の名を冠したもので呼ばれる場合が多いことから、ラウフェイもまたアース神族の一員であったとする仮説がある。
注釈
編集参考文献
編集- V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。
- 「スノリ『エッダ』「詩語法」訳注」谷口幸男訳、『広島大学文学部紀要』第43巻No.特輯号3、1983年。
- ジョン・リンドウ『Norse mythology : a guide to the gods, heroes, rituals, and beliefs』 Oxford University Press 、2002年、ISBN 0-19-515382-0