ラウル・セルヴェ

ベルギーのアニメーション作家

ラウル・セルヴェオランダ語: Raoul Servais1928年3月1日 - )は、ベルギーアニメーション作家[1]。「ベルギーアニメーションの父」とも呼ばれ、幻想的なイメージを描き出す独自の手法は、「セルヴェグラフィ」として知られる[1]

略歴編集

1928年3月1日にオーステンデに生まれる。父はアマチュア映画作家であり、その影響から映画に触れる機会は多かった[1]

ヘント王立美術アカデミー英語版ヘント)で絵を学びながら、アニメーション制作を始めるようになる[1]。アカデミー卒業後は、兵役を含めさまざまな職業を転々とした[1]ルネ・マグリットアンリ・ストルク英語版の仕事を手伝ったこともあった[1]

1959年に16mmフィルムで『港の灯(オランダ語: Havenlichten,英語: Harbour Lights』を完成させ、これが実質的なデビュー作となる。『港の灯』はアントワープ・ナショナル・フィルム・フェスティバルに出品され、そこで賞を受賞する。アントワープ・ナショナル・フィルム・フェスティバルでアニメーション作品が賞を受賞するのは本作が初めてであった。

その後『クロモフォビア(Chromophobia)』(1966年)や『人魚(Sirène)』(1968年)などの短編の描き絵アニメーションを制作しベルギー国内外で40以上もの賞を獲得した。

1979年に発表された『ハーピア(Harpya)英語版』では、実写とアニメーションの融合を初めて試み、1979年カンヌ国際映画祭短編映画パルム・ドールフランス語版を受賞している。

1997年に発表された『夜の蝶(Nachtvlinders)ドイツ語版』では、デジタル的な手法を用いず、実写で撮影したフィルムをセル画にプリントしてから着色し、背景と共に再度撮影することで、幻想的なイメージを作り出している[1]

ヘント王立芸術アカデミーにアニメーションフィルム学科を創設するなど、ベルギーのアニメーション教育にも貢献している[1]

ユーロスペース東京都渋谷区)で2000年12月に『夜の蝶』、『クロモフォビア』など5作のラウル・セルヴェ作品が日本初上映されたが、2001年2月までロングヒット記録となった[2]

参考書籍編集

  • 『アートアニメーションの素晴しき世界』エスクアイア・マガジン・ジャパン、2002年、81頁。ISBN 978-4872950816
  • 『ユーロ・アニメーション - 光と影のディープ・ファンタジー』フィルムアート社、2002年、44-49頁。ISBN 978-4845902354

出典編集

関連項目編集

外部リンク編集