ルンディア (小惑星)
小惑星
ルンディア (809 Lundia) は衛星を持つ小さなV型小惑星であり[1]、フローラ族やバティスティーナ族に似た軌道を回っている。ドイツの天文学者マックス・ヴォルフがハイデルベルクのケーニッヒシュトゥール天文台で発見し、スウェーデンのルンドにあるルンド天文台にちなんで命名した。
ルンディア 809 Lundia | |
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仮符号・別名 | 1915 XP |
分類 | 小惑星 |
軌道の種類 | 小惑星帯 |
発見 | |
発見日 | 1915年8月11日 |
発見者 | マックス・ヴォルフ |
軌道要素と性質 元期:2008年11月30日 (JD 2,454,800.5) | |
軌道長半径 (a) | 2.283 AU |
近日点距離 (q) | 1.844 AU |
遠日点距離 (Q) | 2.722 AU |
離心率 (e) | 0.192 |
公転周期 (P) | 3.45 年 |
軌道傾斜角 (i) | 7.15 度 |
近日点引数 (ω) | 196.11 度 |
昇交点黄経 (Ω) | 154.65 度 |
平均近点角 (M) | 356.84 度 |
衛星の数 | 1 |
物理的性質 | |
直径 | 6 km |
質量 | (0.2 - 2) ×1015 kg |
表面重力 | 0.001 - 0.003 m/s2 |
脱出速度 | 0.003 - 0.005 km/s |
自転周期 | 15.4 時間 |
スペクトル分類 | V |
絶対等級 (H) | 11.8 |
表面温度 | 165 - 180 K |
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
V型小惑星であることから、もともとフローラ族であったのではなく、過去にベスタに衝突があった際に弾き飛ばされた2つの欠片であると推定されている。軌道はベスタから遠く離れているため、ベスタ族には含まれない。どうしてベスタから遠く離れたこのような軌道を回るようになったのかははっきり分からないが、他にもV型小惑星で元になった星から遠くの軌道を持つものが知られている。ヤルコフスキー効果と、木星や土星による非線形永年共鳴の相互作用による機構が提唱されている[2]。
衛星
編集2005年9月18日から26日にかけてボロヴィエク天文台で行われた光度曲線の観測により、衛星が発見され、S/2005 (809) 1という仮符号が与えられた。相互掩蔽の際、ほぼ同じ光度の低下が観測されるため、衛星のサイズは小惑星とほぼ同じと考えられている[3]。アルベドはベスタの0.4に近いと考えられ、これにより、直径は約 6 km と推測される。アルベドや密度が典型的な小惑星に近いとすると、約 12 km という非常に近い間隔で、互いの周りを15.4時間で公転していることになる[3]。
関連項目
編集出典
編集- ^ M. Florczak, D. Lazarro, & R. Duffard (2002). “Discovering New V-Type Asteroids in the Vicinity of 4 Vesta”. Icarus 159: 178. doi:10.1006/icar.2002.6913.
- ^ V. Carruba et al (2005). “On the V-type asteroids outside the Vesta family”. Astronomy & Astrophysics 441: 819. doi:10.1051/0004-6361:20053355.
- ^ a b Poznań observatory “アーカイブされたコピー”. 2001年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年5月14日閲覧。 (Lightcurve showing signature of the binary)
外部リンク
編集- 809 Lundia JPL Small-Body Database Browser
- Johnston Archive entry for 809 Lundia
- Lightcurve showing signature of the binary
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