五十川事件(いらがわじけん)は、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)によるスパイ事件[1][2]1963年昭和38年)3月3日摘発[1][2]

概要編集

山形県西田川郡温海町(現、鶴岡市)の日本海に面する山林において、伐採に従事していた作業員が木の根元から金属の箱に入った無線機を掘り出した[1][2]。現地は旧温海町の南部に位置し、JR東日本羽越本線五十川駅があり、駅の北側を、清流五十川が流れている[注釈 1]

発見された無線機は、1962年(昭和37年)9月に新潟県村山市で発生した北朝鮮工作員による密入国事件(解放号事件[4])で使用されたものと同型の、手製のものであった[1][注釈 2]

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総連)の幹部だった韓光煕によれば、韓自身がつくった北朝鮮工作員の着岸ポイントは全国に38か所あり、そのうちの4地点が山形県の日本海沿岸に所在する[3]
  2. ^ 日本国内においては、日本国および日本国民にとって有害な工作活動をしている人間でも、工作員であるという理由で逮捕できる根拠法を欠いているのが実情である[5]

出典編集

  1. ^ a b c d 高世(2002)pp.303-304
  2. ^ a b c 清水(2004)p.218
  3. ^ 韓(2005)pp.106-107
  4. ^ 特定失踪者問題調査会特別調査班 (2022年5月5日). “解放号事件(日本における外事事件の歴史18)”. 調査会ニュース. 特定失踪者問題調査会. 2022年5月10日閲覧。
  5. ^ 荒木(2005)p.94

参考文献編集

  • 荒木和博 『拉致 異常な国家の本質』勉誠出版、2005年2月。ISBN 4-585-05322-0 
  • 清水惇 『北朝鮮情報機関の全貌―独裁政権を支える巨大組織の実態』光人社、2004年5月。ISBN 4-76-981196-9 
  • 高世仁 『拉致 北朝鮮の国家犯罪』講談社〈講談社文庫〉、2002年9月 (原著1999年)。ISBN 4-06-273552-0 
  • 韓光煕 『わが朝鮮総連の罪と罰』文藝春秋文春文庫〉、2005年5月 (原著2002年)。ISBN 4-06-205405-1 

関連文献編集

  • 外事事件研究会 『戦後の外事事件―スパイ・拉致・不正輸出』東京法令出版、2007年10月。ISBN 978-4809011474 

関連項目編集

外部リンク編集

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