令和2年台風第14号
令和2年台風第14号（れいわ2ねんたいふうだい14ごう、アジア名：チャンホン）は、2020年10月に日本に接近した台風。
| 台風第14号 | |
|---|---|
| カテゴリー1の タイフーン （SSHWS） | |
 10月8日 | |
| 発生期間 | 2020年10月5日0時〜2020年10月11日18時（UTC） |
| 寿命 | 6.75日 |
| 最低気圧 | 965hPa |
| 最大風速 （日気象庁解析） | 70knot |
| 死傷者数 | 重傷者1人・軽傷者2人 |
| 被害地域 | 日本 |
| プロジェクト : 気象と気候／災害 | |
台風の動き
10月4日21時に熱帯低気圧が発生し、10月5日9時に北緯22度10分・東経139度の日本の南で台風となり、アジア名チャンホン（Chan-hom）と命名された[1]。 台風は10月7日15時に「強い」勢力となった。その後、日本に接近したのち南下し10月12日9時に小笠原近海で熱帯低気圧に変わった[2]（確定値では、12日3時に北緯30.8度・東経142.2度で熱帯低気圧に変わった。）。
この台風は、本州にかなり接近後、まるでＵターンするように南下するという、変わった進路を辿った[3][4]。これは、ジェット気流や移動性高気圧、太平洋高気圧などによる影響と見られ、ジェット気流に乗れず、高気圧と低気圧に挟まれて南下したと考えられている[3][5][6]。イギリスに本部がある欧州中期予報センター（ECMWF）は、このような台風の変わった進路をスーパーコンピューターで事前に予測していた[5]。
影響
沖縄地方から本土、伊豆諸島に接近した台風の影響で、 伊豆諸島南部で記録的な大雨となり、伊豆諸島や東海地方で土砂災害が発生した[7]。台風の接近に伴い、気象庁は10月10日17時から10月11日0時にかけて、三宅村と御蔵島村に大雨特別警報を発令した[8]。降り始めからの雨量（10月6日3時～10月11日6時）が、八丈島西見で707.5mm、三宅島坪田で599.0mmとなり、平年10月の1か月分の1.5倍を超える記録的大雨となった[9][4]。被害は、重傷者1人・軽傷者2人・一部破損5棟となった[10]。
脚注
- ^ “台風14号(チャンホン)発生 列島に影響の恐れ”. tenki.jp. 2020年10月13日閲覧。
- ^ “台風14号は熱帯低気圧に変わりました”. tenki.jp. 2020年10月13日閲覧。
- ^ a b “台風14号 Uターンするように進路を南へ その理由は？”. ウェザーニュース. 2021年4月6日閲覧。
- ^ a b “2020台風14号の振り返り【Uターン台風】 - 熊澤里枝のお天気サイト”. kumazawarie.com. 2021年4月6日閲覧。
- ^ a b “台風14号「Uターン」ヨーロッパでは予測されていた えっ、なんで？気象庁に聞くと...”. J-CAST ニュース (2020年10月12日). 2021年4月6日閲覧。
- ^ “台風14号どこへ?秋としては異例のコース 伊豆諸島は厳重警戒”. 2023年5月30日閲覧。
- ^ “2020年の台風について（速報）”. 気象庁. 2021年3月13日閲覧。
- ^ “デジタル台風：2020年台風14号（チャンホン｜CHAN-HOM）”. agora.ex.nii.ac.jp. 2021年4月6日閲覧。
- ^ “台風14号、八丈島は5日間で700mm…平年10月の1.5倍の雨 今日も断続的に雨”. ウェザーニュース. 2020年10月12日閲覧。
- ^ “デジタル台風：台風202014号 (CHAN-HOM) - 災害情報”. agora.ex.nii.ac.jp. 2021年3月13日閲覧。