佐藤蓮 (野球)
佐藤 蓮(さとう れん、1998年4月11日 - )は、静岡県三島市出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。阪神タイガース所属。
阪神タイガース #98 | |
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![]() プロ初登板 2024年9月30日 阪神甲子園球場 | |
基本情報 | |
国籍 |
![]() |
出身地 | 静岡県三島市 |
生年月日 | 1998年4月11日(26歳) |
身長 体重 |
189 cm 105 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2020年 ドラフト3位 |
初出場 | 2024年9月30日 |
年俸 | 600万円(2025年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
この表について
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経歴
編集プロ入り前
編集小学4年生から「長伏ヴィーナス」で野球を始める[2]。当時のポジションは捕手[3]。中学時代は「三島シニア」に所属[4]。2年時に投手に転向すると、最速136km/hの速球を武器に3年時には静岡県選抜、U-15日本代表に選出された[3]。
飛龍高校では2年時に投手として最速140km/hを計測[2]。3年春から背番号1を背負うも、制球難に苦しんだ他[2]、検査で医師から「まだ靭帯が子供」と告げられるなど身体が発達途上であったことから同年夏は野手としてプレーした[5]。同年の静岡大会2回戦の加藤学園高校戦で本塁打を放つなどの活躍を見せたが[2]、チームは3回戦で敗退[6]。高校通算20本塁打[4]。甲子園出場はなし。2学年上に大盛穂、1学年下に比屋根彰人がいる。
上武大学では投手に再転向。1年夏に150km/hを計測するが[4]、その後右肘を痛めて同年冬に遊離軟骨の除去手術を受けた[7]。4年時まで公式戦の登板は無かったが[4]、同年8月の千葉ロッテマリーンズ二軍戦で最速155km/hを計測して2回無安打無失点に抑え、一気にプロの注目を集めた[7][8]。同年秋にリーグ戦初登板を果たし[8]、7試合15回で防御率1.80を記録[9]。最終戦の平成国際大学戦では7回から2番手で登板し、3イニングを投げて2失点ながら8奪三振を記録し、リーグ優勝に貢献した[10]。3学年上に島田海吏、石井将希、同学年に古川裕大[11]、吉野光樹、1学年下にブライト健太がいる[12]。
2020年のドラフト会議で阪神タイガースから3巡目指名を受けた[7]。契約金6000万円、年俸1000万円で仮契約(金額は推定)[13]。背番号は30[14]。このドラフトでは同級生の古川も北海道日本ハムファイターズから3巡目指名を受けた[15][注 1]。
阪神時代
編集2021年は、ウエスタン・リーグで16試合に登板し、3勝1敗、防御率5.71を記録[17]。11月21日、60万円減となる推定年俸940万円で契約を更改した[17][12]。
2022年は、右肘痛や腰痛などの影響で二軍で9試合登板にとどまり、1勝3敗、防御率5.17を記録[18][19]。オフに育成選手として再契約した。背番号は130となり、推定年俸は340万円減となる600万円となった[18]。
2023年も腰痛などの影響で故障に苦しみ、ウエスタン・リーグでは19試合に登板し、防御率6.04を記録[20]。オフの11月20日に100万円減となる推定年俸500万円で契約を更改した[20]。
2024年は、陸上やり投げの元日本代表である村上幸史の指導を受け、制球・球速ともに大幅な向上を見せた[21]。二軍監督の和田豊も「今季最も成長した選手」と名指しで挙げるほどのアピールを続け[22]、7月20日に支配下選手登録されることが球団から発表された。背番号は98[23]。チームの2位が確定した翌日の9月30日にプロ入り後初めて一軍に昇格し[24]、同日の試合でプロ初登板を果たした[25]。オフの11月19日に100万円増となる推定年俸600万円で契約を更改した[26]。
選手としての特徴
編集188cm、102kgの恵まれた体格から繰り出す最速155km/hのストレートを持ち味とする速球派右腕[27]。変化球はスライダー、カットボール、カーブ、フォークを投げる[28]。制球に課題があったが[29]、テイクバックを小さくするフォームに変更したことで制球力向上を見せている[8]。
詳細情報
編集年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
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2024 | 阪神 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 3 | 1.0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 0.00 |
通算:1年 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 3 | 1.0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 0.00 |
- 2024年度シーズン終了時
年度別守備成績
編集年 度 |
球 団 |
投手(P) | |||||
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試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2024 | 阪神 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- |
通算 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- |
- 2024年度シーズン終了時
記録
編集- 初記録
- 初登板:2024年9月30日、対横浜DeNAベイスターズ24回戦(阪神甲子園球場)、7回表に3番手で救援登板、1回無失点[30][31]
- 初奪三振:同上、7回表に梶原昂希から空振り三振[30][31]
背番号
編集- 30(2021年 - 2022年)
- 130(2023年 - 2024年7月21日)
- 98(2024年7月22日 - )
登場曲
編集- 「Starting Over」Mr.Children(2021年)
- 「エソラ」Mr.Children(2022年)
- 「終わりなき旅」Mr.Children(2023年 )
- 「The song of praise」 Mr.Children(2024年 − )
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 「阪神 - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2024年11月20日閲覧。
- ^ a b c d 「上武大の155キロ右腕・佐藤蓮「指名していただけたらうれしいです」…26日ドラフト会議」『スポーツ報知』2020年10月20日。2021年12月30日閲覧。
- ^ a b 「【阪神新人紹介】ドラフト3位・佐藤蓮【1】」『デイリースポーツ online』2020年11月18日。2021年12月30日閲覧。
- ^ a b c d 「4年秋まで公式戦登板0の最速155キロ剛腕・佐藤蓮(飛龍ー上武大)。覚醒のきっかけは自粛期間のフォームチェンジ」『高校野球ドットコム』2020年10月22日。2021年12月30日閲覧。
- ^ 「【阪神新人紹介】ドラフト3位・佐藤蓮【2】」『デイリースポーツ online』2020年11月19日。2021年12月30日閲覧。
- ^ 「静岡)昨夏準Vの飛龍が敗退 16強決まる 高校野球」『朝日新聞デジタル』2016年7月22日。2020年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月30日閲覧。
- ^ a b c 「阪神ドラ3は今夏急浮上のMAX155キロ右腕 上武大・佐藤蓮「実績ないので知ってもらうところから」」『Sponichi Annex』2020年10月27日。2021年12月30日閲覧。
- ^ a b c 「上武大155キロ右腕・佐藤蓮がリーグ戦デビュー」『日刊スポーツ』2020年9月6日。2021年12月30日閲覧。
- ^ 「阪神3位の上武大・佐藤蓮「160キロ目指す」リーグ戦登板は4年秋からの素材型」『デイリースポーツ』2020年10月26日。2020年10月31日閲覧。
- ^ 「上武大V佐藤蓮「やりきれました」スカウト前に8K」『日刊スポーツ』2020年10月19日。2021年12月30日閲覧。
- ^ 「上武大はダブル指名 健大高崎の下は育成枠で」『朝日新聞デジタル』2020年10月27日。2024年7月20日閲覧。
- ^ a b 「阪神佐藤蓮、60万減の940万円でサイン 来季は「160キロ投げたい」」『日刊スポーツ』2021年11月21日。2024年7月20日閲覧。
- ^ 「阪神3位佐藤蓮仮契約、岡本とビッグベイビー対決を」『日刊スポーツ』2020年11月19日。2021年12月30日閲覧。
- ^ 「阪神ドラ2伊藤将司は「27」/新人背番号一覧」『日刊スポーツ』2020年12月7日。2021年12月30日閲覧。
- ^ 「日本ハム、上武大・古川裕大捕手を3位指名 強肩&強打の万能捕手」『Sponichi Annex』2020年10月26日。2021年12月30日閲覧。
- ^ 「阪神ドラ1佐藤輝「SATO」でセ界席巻や!「H」の表記修正依頼 父・博信さん証言」『デイリースポーツ online』2021年2月26日。2021年10月15日閲覧。
- ^ a b 「【阪神】佐藤蓮が60万円減の940万円で契約更改 同期の佐藤輝明らに「負けないぞという気持ち」」『スポーツ報知』2021年11月21日。2024年7月20日閲覧。
- ^ a b 「【阪神】2年目の佐藤蓮、340万ダウンで育成契約「死に物狂いでやるしかない」決意にじませ」『日刊スポーツ』2022年11月9日。2024年7月20日閲覧。
- ^ 「プロ3年目阪神・佐藤蓮が来季育成契約へ 今季2軍で9試合、防御率5・17」『スポーツニッポン』2022年10月22日。2024年7月20日閲覧。
- ^ a b 「阪神育成・佐藤蓮が500万円で更改 佐藤輝や村上ら華の20年ドラフト組「来年が最後だと思って」」『スポーツニッポン』2023年11月20日。2025年1月18日閲覧。
- ^ 「支配下復帰の阪神・佐藤蓮を進化させたやり投げ元日本代表・村上幸史氏との出会い 制球力改善で防御率6・04→1・91」『デイリースポーツ online』2024年9月30日。2024年9月30日閲覧。
- ^ 「阪神・和田2軍監督 支配下登録された佐藤蓮に「今は150キロ後半が出るぐらいのスピードになっている」」『スポニチ Sponichi Annex』2024年7月20日。2024年9月30日閲覧。
- ^ 「【阪神】高橋遥人「29」、川原陸「92」、佐藤蓮「98」3人を一斉に支配下登録」『日刊スポーツ』2024年7月20日。2024年7月20日閲覧。
- ^ 「阪神・川原陸と佐藤蓮が今季初めて1軍合流へ 小幡竜平も合流し、CSへ向けチーム強化図る」『サンスポ』2024年9月30日。2024年9月30日閲覧。
- ^ 林亮佑「【阪神】大卒4年目佐藤蓮が1軍デビューで3者凡退に仕留める 今季で引退秋山拓巳のグラブ使用」『日刊スポーツ』2024年9月30日。2024年9月30日閲覧。
- ^ 「【阪神】佐藤蓮が100万円増の600万円で契約更改 来季は「開幕から最後まで1軍に」」『日刊スポーツ』2024年11月19日。2025年1月18日閲覧。
- ^ 「プロ野球ドラフト会議2020速報」『阪神タイガース』2020年10月26日。2020年10月31日閲覧。
- ^ 「上武大・佐藤蓮3連続K、9球団スカウト前に手応え」『日刊スポーツ』2020年9月10日。2021年12月30日閲覧。
- ^ 「プロ注目の上武大・佐藤蓮、最速150キロ3連続K」『サンケイスポーツ』2020年9月11日。2021年12月30日閲覧。
- ^ a b 「阪神・佐藤蓮が待望のプロ初登板!1回を三者凡退!」『サンケイスポーツ』2024年9月30日。2024年9月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年1月18日閲覧。
- ^ a b 「阪神・佐藤蓮 初昇格即0封 七回3人斬り牧仕留めた!“秋山グラブ”で魂継承「すごいお世話になった」」『デイリースポーツ』2024年10月1日。2025年1月18日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 個人年度別成績 佐藤蓮 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)
- 選手プロフィール - 阪神タイガース公式サイト
- 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE
- 佐藤 蓮 (@mr.ren.411) - Instagram