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光硬化樹脂(ひかりこうかじゅし)とは特定の波長の光(電磁波)によって重合硬化する樹脂。重合反応を生じる波長域は、不可視光域を含むと、長波長域側から赤外線->可視光線->紫外線の順に短波長域迄となる。

赤外線での重合反応を起こす熱硬化性樹脂は、所謂"合成樹脂"の黎明期から存在する。一方、赤外線以外を重合反応に利用するものは、以前からスクリーン印刷等の製版に使用されていたが、徐々に塗料や造形材としての使用が広まる。近年ではホログラフィーの記録媒体、ラピッドプロトタイピングの材料としても使用が進みつつある。又、造形材としてとの用途の他に、接着剤としても利用がされている。

主剤及び各種の補剤の配合比率により、硬化後の耐熱温度は各種存在し、硬化後の耐熱温度が水の沸点以下のものも存在する。同様に、硬度も様々で、靭性と弾性に富むものから、高い硬度を誇るもの迄、各種の物性を賦与出来る。

硬化反応を起こす電磁波の波長が紫外線域である場合、紫外線硬化樹脂(UVレジン)と呼ばれる。又、硬化反応が赤外線波長域で起こる場合、熱硬化性樹脂と呼ばれるものとなり、この場合は、耐熱性の高いものとなる。尚、光硬化性樹脂のモノマーは、光重合反応に際して発熱し、又加熱されると硬化反応が促進されるので、広義では全てが熱硬化性樹脂とも云える。

医療領域での活用編集

歯科治療では、以前から切削したう蝕部分をレジン樹脂で補う修復法が主流となっている。このレジンに光硬化性レジンを使用すれば、ブラックライト紫外線照射により、20秒程度の短時間で硬化させることができる。→(コンポジットレジン修復法

美容領域での活用編集

爪に光硬化樹脂を盛りつける装飾法があり、ジェルネイルと呼ばれる。

模型分野での利用編集

模型界隈では、光硬化パテ等としても知られる。硬化には太陽光若しくは対応する光源(専用若しくは汎用)としてのUVライト(ブラックライト含む)が用いられる。又、接着剤としても用いられる。2010年代に入ると3Dプリンターの出力媒体にも用いられている様になっている。

保存と清掃編集

特定の周波数乃至波長の光以外とは反応しない為に、逆に、その波長成分を含む光全般で、容易に重合変化を起こすので、保存容器は遮光性能を持ったものが求められ、一般的には、金属製チューブやアルミ蒸着フィルム、若しくは濃褐色のビニル製の容器が、保存に用いられる。このうち、アルミチューブは、極少量(5g程度)の保存保管に用いられている。硬化剤を用いない"一液硬化型樹脂"なので、遮光さえしっかりしていれば、保存性に優れるが、裏を返せば、少しでも光に触れたら、硬化が始まってしまう。

他のポリマー同様の、科学的な注意点があり、皮膚の過敏な人等は、未硬化のモノマー原液を直に触れたりすると、かぶれたりする事がある。その為に、3Dプリンタ等で出力・造形した時等には、不要な箇所の樹脂を除去・清掃する際の溶剤として、IPA等が用いられている。