入江式フィンガーテスト
入江式フィンガーテスト(いりえしきフィンガーテスト 英語名 IRIE FINGER TEST 略称 FT)とは、故・入江正が1982年に漢方のために開発した診断法。[1]
人体を使った非破壊検査の一種。
特徴
編集軽く指をスライドさせるだけで、非常に微妙かつ精密な[大言壮語的]診断が出来る。[1]
術者一人のみで診断が出来て、患者さん・第三者の指を必要としない。[1]
熟練すると瞬時に正確な診断が出せる。[1]
概要
編集FTは両手を使用する。[1]
片手は異常を感知する感知器(テスター)、もう片方の手は探索器(センサー)とする。[1]
テスターは母指の上に示指を軽く重ねて手首を逸らす動作と同調させながら、母指に重ねた示指を滑らせる一連の動作を繰り返す。[1]
センサーは、診察部位・対象物に近づける。[1]
その時の母指と示指の摩擦力の強弱で、異常なし・異常ありの判断を行う。[1]
可能になること
編集(ア)身体が示す微小反応を感知検出出来る。[2]
(イ)脈診ができ、さらに、その診断に対するシステム化された治療が出来る。[2]
(ウ)曖昧な事を具体化・数値化・範囲化する事が出来る。[2]
具体例
編集①異常を起こしている経脈、経穴の位置や腹診部の異常が肌に触れるだけ、或いは肌に触れなくても(着衣の上からでも)分かるようになる。特に鍼治療においては、取穴が2ミリ外れると治療効果が落ちると言われているが、そのようなミリ単位での正確な取穴が可能になる。[2]
②愁訴のある場所・大きさ・苦痛の程度が患者さんに尋ねることもなく分かり、治療効果もその場で分かる。来院する毎に、どの程度良くなっているのか的確に捉えることができる。[2]
③施術部位に鍼が適するのか、灸が適するのか、或いは両方必要なのか等、見分けることができる。[2]
④投与しようとする西洋薬・漢方薬が効くかどうか瞬時に分かり、また塗布剤の適否も分かる。[2]
⑤脉診ができなくても、五臓六腑の寒熱虚実の診断ができるようになる。鍼灸においてはその診断結果に基づいた効果の高い経絡治療が簡単に習得出来る。[2]
⑥漢方的診断法・治療法はシステム化されていて、そのシステムに則った治療を行えば、誰でも高い治療成績を上げられるよう工夫されている。FTを利用すれば、自分独自の治療法を創造することも可能。[2]
参考図書
編集- 臨床 東洋医学原論 入江FTによる診断と治療
- 東京FT友の会会報 フロンティア
脚注
編集関連項目
編集外部リンク
編集- 東京入江FT塾(FTの教育機関)