刹那
刹那(せつな、サンスクリット: क्षण)は、時間の単位・概念。
仏教用語 刹那 | |
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パーリ語 | khaṇa |
サンスクリット語 | kṣaṇa |
中国語 | 刹那 |
日本語 |
刹那 (ローマ字: setsuna) |
刹那の長さ
編集刹那の長さについては、指をひとはじきする(1弾指)間に65刹那ある[1]など諸説ある。
極めて短い時間を念といい、一刹那、または60刹那、または90刹那などを一念とする[2]。
また現代的解釈では、1刹那は1/75秒に対応する[3]という解釈もある。
なお、物理学的な意味での「最も短い時間」(時間の最小の単位)は、2020年9月現在プランク時間とされている。
有為法
編集→詳細は「有為法」を参照
仏教においては、因縁によって起こるもの(サンカーラ)の変質する時間を測る単位である。
アビダンマッタ・サンガハでは、生(Uppāda)・住(ṭhiti)・滅(bhaṅga)それぞれを1刹那として、3刹那を「1心刹那(citta-kkhaṇaṃ)」単位と定義した[4]。
説一切有部では、人間の意識は一刹那の間に生成消滅(刹那生滅)を繰り返す心の相続運動であるとする。それについて曹洞宗の道元は、『正法眼蔵』の「発菩提心」巻で、悟りを求める意志も、悟りを開こうとするのもその無常性を前にするからであり、常に変化するからこそ、悪が消滅し、善が生まれるのであると説く。
脚注
編集- ^ 岩波仏教辞典 1989, p. 495.
- ^ 総合仏教大辞典編集委員会(編)『総合佛教大辞典』 下巻(第一版)、法蔵館、1988年1月、1135頁。
- ^ 『はかりきれない世界の単位』株式会社創元社、2017年6月20日、30頁。
- ^ 上杉 宣明「パーリ仏教にみられる有為相をめぐる論争について」『印度學佛教學研究』第31巻第1号、1982年、NAID 130004024560。
出典
編集- 中村元他『岩波仏教辞典』岩波書店、1989年。ISBN 4-00-080072-8。
関連項目
編集外部リンク
編集- 仏教語>刹那 (真宗大谷派東本願寺)