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4つのアシュールハンドアックス

前期旧石器時代Lower PaleolithicまたはLower Palaeolithic)は旧石器時代の最も早い時代区分である。石器を用いた最初の証拠英語版ヒト族による使用が現在の考古資料[1]現れる約330万年前からオルドワン石器(「様式1」)やアシュール石器英語版(「様式2」)石器技術に彩られる30万年までの時代を指す。

アフリカの考古学では、この時代は大まかに約260万年前に始まり様式2と共に40万年前から25万年前に終わる様式1の石器で彩られるロメクイ英語版石器を伴う最も古い発見が330万年前に遡る前期石器時代に相当する[1][2][3]

中期旧石器時代は前期旧石器時代に続き、ムスティエ文化のような更に進歩した石器製造技術の出現を記録した。最も早い初期のヒト属による火の利用が前期旧石器時代に遡るのか中期旧石器時代に遡るのかは、いまだに疑問である[4]

目次

ジェラシアン編集

前期旧石器時代は東アフリカで約330万年前に世界で最も古い石器の出現と共に始まった[1]。約250万年前のジェラシアン前期更新世英語版)は、(アウストラロピテクス・ガルヒのような)猿人から発展した可能性のあるヒト属ホモ・ハビリス)の遺伝子の出現があった。この早期の遺伝子グループヒト属は、約250万年前から170万年前の約100万年に優位であったオルドワン石器や様式1の下で概要が説明できる原始的な石器を製造した。ホモ・ハビリスは死肉から肉を切り取ったり骨髄を抜き取る為に骨を破壊するのに石器を用いて主に腐肉食で生きていたと推定されている。

ヒト族のアウストラロピテクスの主にフルージヴォア英語版雑食から初期のヒト属の生活習慣を一掃する肉食への移行は、第4期氷河期英語版と関連する東アフリカの気候変動により説明されてきた。大洋性蒸発の減少により森林を犠牲にした乾燥化した気候とサバナの拡大が起きた。新たな食料源を探し出す一部の原始猿人を刺激する果物の獲得を減少させる事態は、乾燥化するサバナの環境下で起きた。デレク・ビッカートン(2009年)は(現在知覚に存在しないものに言及しながら)ヒト科全てに見出される単純な動物のコミュニケーションから転置する能力のある最初期のコミュニケーション形態への移行がこの時期にあったとし、大きな死肉を一掃する集団を「採用する」必要により刺激を与えられた[5]

ホモ・エレクトスは過渡期の変種ホモ・エルガステルを通じて約180万年前までに現れた。

カラブリアン編集

ホモ・エレクトスは旧石器時代を通じて中石器時代に向けて優位を保つ狩猟採集社会を発展させながら腐肉あさりの社会から狩猟に移行した。狩猟採集の生活様式の新たな隙間英語版の開放は、約60万年前までにホモ・ハイデルベルゲンシスの出現につながる数多の更なる行動や生理的な変更に駆り立てた。

ホモ・エレクトスはアフリカから移住し、ユーラシアを通じて広まった。マレーシア石器は、183万年前までさかのぼる[6]。1929年に発見された北京原人は、概ね70万年前のものである。

欧州では(アベヴィリアン英語版として欧州で知られる)オルドワン石器は、割く様式のクラクトニアン英語版ハンドアックス様式のアシュール英語版という二つの平行様式に分かれた。打ち砕く燧石用のルバロア技術英語版は、この時期に発展した。

アフリカから欧州にかけての担体種は、疑いなくホモ・エレクトスであった。相対的に濃密に東南アジアで現れるバルカン半島を通じて南欧に広まったこの種の人間は、明らかに割く様式に関連している。中期旧石器時代の多くのムスティエ文化の発掘資料は、ネアンデルタール人ホモ・エレクトスから(または恐らくホモ・ハイデルベルゲンシス、下記参照)別れたことを示唆するルヴァロア技術を用いて割かれている。

イタリアのフォルリ近郊のモンテポッジオロ英語版は、180万年前から110万年前までさかのぼるアシュール英語版湖岸地域の英語版ハンドアックス産業英語版に位置する[7]

中期更新世編集

約60万年前のホモ・ハイデルベルゲンシスの出現は、約40万年前のホモ・ローデシエンシスホモ・ケプラネンシスのような他の数多の新種を予告している。ホモ・ハイデルベルゲンシス初期の象徴的な言語の形態を発展させる最初の候補である。初期のヒト属による火の利用や最初期の葬祭英語版がこの時期に遡るのか単に中期旧石器時代に現れるのかは、明らかな疑問である。

また欧州ではスワコンベ英語版シュタインハイム英語版タウタヴェル英語版ヴェールテッセーレーシュ英語版ホモ・パラエオフンガリクス)で発見されたような化石により代表される時にホモ・サピエンスの下で要約されるホモ・エレクトスホモ・サピエンスの間に介在するある種の人類が現れた。ハンドアックス様式は同じ時期に起源がある。介在したのは60万年前より後にアフリカで改良された様式2のアシュール英語版石器の製造に関わったホモ・ハイデルベルゲンシスであったかも知れない。

中期旧石器時代への移行編集

約30万年前から技術や社会構成、作法は、準備された核となる技術英語版による石器や葬祭英語版の最初期の例証、生計手段の狩猟採集社会への変更と共に更に複雑になったようである。モロッコのジェベルイルード英語版で発見された化石から証明されるようにホモ・サピエンス英語版は初めて約30万年前に現れている[8]

関連項目編集

参照編集

  1. ^ a b c Harmand, Sonia (21 May 2015). “3.3-million-year-old stone tools from Lomekwi 3, West Turkana, Kenya”. Nature 521 (7552): 310–315. doi:10.1038/nature14464. PMID 25993961. 
  2. ^ Early Stone Age Tools”. What does it mean to be human?. Smithsonian Institution (2014年9月29日). 2014年9月30日閲覧。
  3. ^ Barham, Lawrence; Mitchell, Peter (2008). The First Africans: African Archaeology from the Earliest Toolmakers to Most Recent Foragers. New York: Cambridge. pp. 16. ISBN 978-0-521-61265-4. 
  4. ^ Lower Paleolithic”. Dictionary com. 2016年12月30日閲覧。
  5. ^ Derek Bickerton, Adam's Tongue: How Humans Made Language, How Language Made Humans, New York: Hill and Wang 2009.
  6. ^ マレーシアの科学者「東南アジア最古の」石器発見
  7. ^ . Location of Acheulian handaxes industries (Mode 2) and... - study of Early and Lower Palaeolithic lithic industries. The most ancient European prehistoric sites, dated from 1.8 to 1.1 Ma, have been discovered in a variety of contexts: fl uvio- lacustrine (Dmanisi, Georgia; Orce, Spain), littoral (Monte Poggiolo, Italy)”. researchgate. 2016年12月28日閲覧。
  8. ^ “World’s oldest Homo sapiens fossils found in Morocco” (英語). Science | AAAS. (2017年6月6日). http://www.sciencemag.org/news/2017/06/world-s-oldest-homo-sapiens-fossils-found-morocco 2018年5月4日閲覧。 

外部リンク編集