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十一月三日午後の事(じゅういちがつみっかごごのこと)は、志賀直哉による中期の短編小説。 1919年1月、『新潮』に掲載された。元々ノートに書かれた草稿の題名は『散歩』であったが、それが『十一月三日午後の事』となって発表された。鴨を買いに行く散歩の途中で目撃した軍隊の演習の理不尽なありように怒りをぶつけるも、自らもそれと変わりないことを鴨にしていたという自己反省を描き出した作品。

文庫本では『小僧の神様・城の崎にて』(新潮文庫)に所収。

あらすじ編集

晩秋の日に自分と従弟は鴨を買いに行くことにした。二人はその道すがら演習をしている兵隊を見かける。鴨屋に着き、鴨を買うことになったが、自分は鴨の無邪気な顔を見、殺さずに持って帰ることにした。そして帰り道では苦しんでいる兵隊を何人か見かけ、従弟と別れてから自分は一人興奮する。帰宅し鴨を見ると、半死になっていた。妻と子供が近寄ってきたが自分はそれを追い返し、鴨を隣の百姓に殺して貰った。そして翌日その鴨はよそへ送った。

志賀直哉による関連文章編集

  • 『創作余談』
  • 『十一月三日午後の事 後日談』
  • 『随想三夜』
  • 草稿『散歩』