国鉄ツ400形貨車(こくてつツ400がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)およびその前身である鉄道省等に在籍した10 t 積み通風車である。

国鉄ツ400形貨車
基本情報
車種 通風車
運用者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
所有者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
種車 ツ700形
旧形式名 ツワ22720形
改造所 幡生工場鷹取工場
改造年 1928年昭和3年)*
改造数 374両
消滅 1959年(昭和34年)※消滅を確認した年
主要諸元
車体色
軌間 1,067 mm
全長 7,844 mm
全幅 2,470 mm
全高 3,474 mm
荷重 10 t
実容積 28.5 m3
自重 6.4 t - 7.2 t
換算両数 積車 1.2
換算両数 空車 0.6
走り装置 シュー式
車輪径 860 mm
軸距 3,962 mm
最高速度 65 km/h
備考 *称号規程改正年
上記寸法類は一例である
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本形式と同時期の同車種ツ700形についても本項目で合わせて解説する。

概要

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1928年(昭和3年)の車両称号規程改正によりツワ22720形(ツワ22720 - ツワ22849)がツ400形(ツ400 - ツ528)へ形式名変更された。またツワ22100形(ツワ22100 - ツワ22229)、ツワ22850形(ツワ22850 - ツワ22969)を統合しツ700形(ツ700 - ツ949)と定められた。更にワフ2900形、ワフ3300形より一部の車両が改造の上ツ700形へ編入された。これにより鉄道省は、ツ400形、ツ700形の2形式を運用していくことになった。

その約6年後の1934年(昭和9年)度から1935年(昭和10年)度にかけてツ700形全車を改造の上ツ400形(ツ529 - ツ774)へ編入した。その理由はツ700形は12 t 積みであり10 t 積みのツ400形より積載効率は良かったが市場での取引単位が10 t であった。また通風性能がツ700形は有蓋車兼用だった事もあってツ400形に対して劣っていた。改造は日本全国の鉄道省工場にて行われ、その車番はツ529から順番に割り振られた。改造時すでに廃車になっていた5両(ツ726,ツ801,ツ834,ツ904,ツ926)は間をあけずに割り振られたがツ939は在籍中であったにもかかわらず何故かツ774へ附番されツ763は空番である。また改番後の車番に700番台の車両が発生しツ700形と紛らわしい結果になった。

改造前車番→改造後車番
(ツ700 - ツ725→ツ529 - ツ554)
(ツ727 - ツ800→ツ555 - ツ628)
(ツ802 - ツ833→ツ629 - ツ660)
(ツ835 - ツ903→ツ661 - ツ729)
(ツ905 - ツ925→ツ730 - ツ750)
(ツ927 - ツ938→ツ751 - ツ762)
(ツ939→ツ774)
(ツ940 - ツ949→ツ764 - ツ773)

改造終了後の1936年(昭和11年)にツ700形は形式消滅となった。

塗色は、であり、寸法関係は種車により違いがあるが一例として全長は7,844 mm、全幅は2,470 mm、全高は3,474 mm、軸距は3,962 mm、自重は6.4 t - 7.2 t、換算両数は積車1.2、空車0.6、最高運転速度は65 km/hであった。

1952年(昭和27年)に「老朽貨車の形式廃車」の対象形式に指定され、同年6月26日通達「車管第1232号」により告示された。(当時の在籍車数は119両であった)以降順次廃車手続きが行われたが実車と台帳記録がかみ合わず1959年(昭和34年)調査で全車廃車が確認された。

参考文献

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  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

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