モハ11形は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した旧形(旧性能)電車である。1953年(昭和28年)6月1日に実施された車両称号規程改正改番)により片運転台式の片側3扉でロングシートの全長17m級三等[1]制御電動車に与えられた形式である。旧モハ30形、モハ31形、モハ33形およびモハ50形が本形式に改称された。その内訳は次のとおりである。

  1. 11000 - 11060 : 1928年(昭和3年)10月1日に施行された1928年(昭和3年)車両称号規程改正により、モハ30形と称する100kW主電動機TR14(DT10)形台車を装備したものを改番したもの。モニタールーフ。詳細は国鉄30系電車#モハ11形を参照。
  2. 11070 - 11084 : 1.と同じくモニタールーフであるが、台車がTR22(DT11)形台車を装備した1928年製グループ。詳細は国鉄30系電車#モハ11形を参照。
  3. 11100 - 11140 : モハ30形の屋根をモニタールーフから単純な切妻丸屋根に改造し改称したもの。1.のグループに対応し、DT10形台車を装備する。詳細は国鉄30系電車#モハ11形を参照。
  4. 11150 - 11161 : モハ30形の屋根をモニタールーフから単純な切妻丸屋根に改造し改称したもの。2.のグループに対応し、DT11形台車を装備する。詳細は国鉄30系電車#モハ11形を参照。
  5. 11200 - 11270 : モハ31形を改番したもの。詳細は国鉄31系電車#モハ11形を参照。
  6. 11300 - 11307 : モハ33形を改番したもの。詳細は国鉄33系電車#モハ11形を参照。
  7. 11401 - 11517 : モハ50形を改番したもの。詳細は国鉄50系電車#モハ11形を参照。
クモハ11117
クモハ11形200番台(手前)

これらは、1959年(昭和34年)6月1日に施行された車両称号規程改正により、制御電動車に対し新たに記号「クモ」が制定されたため、本形式はクモハ11形に改称(番号は不変)された。

脚注 編集

  1. ^ 後年の等級制度改正により、二等車→普通車となった。

参考文献 編集

  • 沢柳健一・高砂雍郎 「決定版 旧型国電車両台帳」 - ジェー・アール・アール ISBN 4-88283-901-6(1997年)
  • 新出茂雄・弓削進 「国鉄電車発達史」 - 電気車研究会(1959年)
  • 「木製省電図面集」 - 鉄道資料保存会 編 ISBN 4-88540-084-8(1993年)

関連項目 編集