大月断層
概要
編集六甲・淡路島断層帯の主要断層のひとつ[3]である大月断層は、断層の北側が隆起する右横ずれの断層[1]である。 六甲山主稜線の南側は、海側より芦屋断層、五助橋断層、大月断層が並行して存在し、階段状地形となっている。
大月断層付近には灘区内に、住吉川の支流として大月地獄谷(一部東灘区内)や大月谷、大月山等を宅地造成化した大月台がある。
- 変位量
活断層研究会編(1991)は、大月断層の約50万年前の河谷に約100mの右ずれがあるとして、右横ずれ変位速度を約0.2m/千年としているが、年代値の根拠が明確でないことと断層が並走する断層帯の北西部分に位置することから、政府地震調査研究推進本部では変位速度不明としている[4]。しかし、京都大学防災研究所の六甲鶴甲観測室での観測結果発表によれば、阪神・淡路大震災後は0.1から0.2mm/年(0.1から0.2m/千年)で動いている測定結果が得られている[5]。
地図
編集大月断層(水色)、五助橋断層(黄色)のおおよその位置:● (表示環境により位置がズレることがある)
関連項目
編集参考文献
編集- ^ a b 松山紀香, 岡田篤正, 「空中写真判読による六甲山地南麓部の活断層詳細図」『活断層研究』 1991巻 9号 1991年 p.69-92, 日本活断層学会, doi:10.11462/afr1985.1991.9_69。
- ^ 神戸大学 発達科学部研究紀要 田結庄良昭 藤田智子 神戸市東部、大月断層に伴う斜面崩壊の分布と特徴
- ^ 神戸市役所・建設工学研究所 平成11年7月発行 阪神・淡路大震災と神戸の活断層 p29
- ^ 地震調査研究推進本部 地震調査委員会 平成17年1月12日 六甲・淡路島断層帯の長期評価について
- ^ 地震予知連絡会 会報59号 1998年 7−3 京都大学大学院理学研究所 京都大学防災研究所六甲鶴甲観測室で観測された兵庫県南部地震後の大月断層の変動
外部リンク
編集- 国土地理院 活断層図(近畿地域)https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/08_kinki.html