標準FM放送(ひょうじゅんエフエムほうそう、朝鮮語: 표준FM)またはSFM大韓民国において実施されている放送である。既存の中波放送(AM)の番組をFMにそのまま再送信して行われる。日本FM補完中継局に相当する。都市化の加速による大都市での中波放送の難聴の対策が主な目的である。

大都市においては既存の中波放送に比べて音質の面と難聴の問題が改善され、従来の中波放送の代替となっているが、山間地域では標準FM放送に比べ、従来の中波放送の方が受信状態は良好な場合が多い。そのため、1980年代よりKBS第1ラジオMBC標準FMをはじめ、多くの中波放送局が標準FM放送を開始し、多くの放送局は標準FM放送開始後も中波放送を継続して実施していたが、AM放送聴取者の減少や設備の老朽化を理由として、2021年11月から韓国放送公社(KBS)の国外向け放送(KBSワールドラジオKBS韓民族放送など)の一部を除き、順次中波放送の休止や停波を行っている[1]

標準FM放送を実施している放送局

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首都圏(大韓民国)

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江原

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大田・忠清

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光州・全羅

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大邱・慶北

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釜山・慶南・蔚山

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済州

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AM放送を停止・ないしは廃止しているか、廃止を予定する放送局

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韓国文化放送の傘下にある16の地方局のうち、大邱文化放送が中波を休止したうえで2021年11月で正式に廃止しFMに一本化された。さらに2022年9月には釜山文化放送、麗水文化放送、同11月にはソウル本部の韓国文化放送も中波を休止し、半年程度をめどに廃止させる予定である。また韓国文化放送のAM休止に合わせる形で、ソウル放送もAMを廃止する予定である(なお基から、ソウル放送傘下の地方局はAMは開局しておらず、唯一のAM放送局だった)。

ソウル放送は「音質も悪く不便だった中波を廃止し、優れた音質と受信環境を持つFMに統合することで、リスナーにより良いサービスを提供する」としている。

今後韓国文化放送のうち浦項、全州と、基督教放送のソウル、釜山局についても「将来的に近く中波を整理(廃止)する予定」としているほか、韓国放送公社もKBSワールドラジオなどの国外向け放送の一部を除く中波放送を将来的になくすことを検討している[1]

脚注

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注釈

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  1. ^ ソウル極東放送の場合、午前4時から夜7時までは中波と標準FM放送が同じ放送が、夜7時から翌日の午前4時まで中波は、VOA韓国語放送、RFA韓国語放送、標準FMは音楽/宣教放送で分離して放送する。
  2. ^ a b なお、FEBC-Koreaの中波放送は歴史的経緯上、ソウルと済州島のみである。
  3. ^ 済州極東放送の場合は午前4時から夜8時までの韓国語放送の後、近隣諸国に向けて行う中国語、日本語、ロシア語の放送も中波と標準FM放送が同じ内容で放送する。

出典

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  1. ^ a b 工藤博司 (2022年11月12日). “「AM放送」存廃問題、韓国では一足先に「停波」突入 「音質悪く受信も不便」”. J-CASTニュース. 2022年11月12日閲覧。