死相学探偵シリーズ
『死相学探偵シリーズ』(しそうがくたんていシリーズ)は、三津田信三による日本の推理小説のシリーズ。『十三の呪』をはじめとする、探偵の弦矢俊一郎を主人公としたホラーミステリシリーズ。
カバーイラストは、 イラストレーターの田倉トヲルが担当している[1](当初は、きたがわ翔が担当していた[2])。シリーズ累計発行部数20万部を突破している[3]。書店員の原田みわは、フリーペーパー『晴読雨読』の中で「三津田作品の中では珍しく恐怖シーンもかなりライトで、後味もさっぱりしている」と評価している[4]。
三津田信三による小説のシリーズには他に、『刀城言耶シリーズ』がある。
登場人物
編集- 弦矢俊一郎(つるや しゅんいちろう)
- 探偵。他人に現れた死相が視えるという特殊な能力をもち、それを活かして探偵業を営んでいる。東京都の神保町にある雑居ビル〈産土ビル〉に〈弦矢俊一郎探偵事務所〉を構えている。喫茶店〈エリカ〉を贔屓にしている。
- 弦矢駿作(つるや しゅんさく)
- 俊一郎の祖父。怪奇幻想作家。奈良県杏羅市杏羅町に住む。
- 弦矢愛(つるや あい)
- 俊一郎の祖母。拝み屋。愛染様と呼ばれている。
- 僕
- 鯖虎猫。駿作は〈俊太〉と名付ける。俊一郎は〈僕にゃん〉と呼んでいる。笹かまぼこが大好物。
- メタル
- 〈弦矢俊一郎探偵事務所〉の近所に住む年配の女性の飼い猫。俊一郎は、〈ぶくぶく猫〉と呼んでいる。
- 曲矢(まがりや)
- 刑事。
- 曲矢亜弓(まがりや あゆみ)
- 曲矢の妹。
- 唯木(ゆいき)
- 曲矢の部下。女性。
- 城崎(しろさき)
- 唯木と同じ部署にいる警察官。
- 新恒(にいがき)
- 警部。黒術師を捜査する専門の部署〈黒捜課〉の責任者。
- 黒術師
- 呪術を使って人に死をもたらすとされる人物。
- 閇美山犹國(へみやま なおくに)
- 郷土史家。専門は大蛇迂(おおだう)地方の民俗。
シリーズ作品
編集長編
編集- 十三の呪 死相学探偵1
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- 2008年6月25日 角川ホラー文庫 ISBN 978-4-04-390201-9
- 四隅の魔 死相学探偵2
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- 2009年3月25日 角川ホラー文庫 ISBN 978-4-04-390202-6
- 六蠱の躯 死相学探偵3
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- 2010年3月25日 角川ホラー文庫 ISBN 978-4-04-390203-3
- 五骨の刃 死相学探偵4
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- 2014年3月25日 角川ホラー文庫 ISBN 978-4-04-101285-7
- 十二の贄 死相学探偵5
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- 2015年11月25日 角川ホラー文庫 ISBN 978-4-04-103631-0
- 八獄の界 死相学探偵6
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- 2016年11月25日 角川ホラー文庫 ISBN 978-4-04-104908-2
九孔の罠 死相学探偵7
編集- 2019年12月25日 角川ホラー文庫
死相学探偵最後の事件
編集- 2021年1月22日 角川ホラー文庫
短編
編集- 死を以て貴しと為す
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- 『赫眼』(光文社文庫)収録
他作品とのリンク
編集三津田信三の他の作品とのリンクが見られる。
- 『十三の呪』で言及があるナガボウズという化け物は、『厭魅の如き憑くもの』でも登場する。
- 『五骨の刃』で言及がある蒼龍郷の神々櫛村の谺呀治家は、『厭魅の如き憑くもの』でも登場する。
- 『五骨の刃』で言及がある摩館市や垂麻家は、『七人の鬼ごっこ』でも登場する。
- 『五骨の刃』『八獄の界』に登場する喫茶店〈エリカ〉は、『どこの家にも怖いものはいる』でも登場する。
- 『十二の贄』で言及がある佐古荘介は、『幽女の如き怨むもの』でも登場する。
漫画
編集本作のコミカライズが『ヤングマガジンサード』(講談社)にて、2021年Vol.2よりVol.5まで連載[5][6]。同誌が『月刊ヤングマガジン』(同)と合併した後は2021年6号から11号まで連載[7][8]。『月刊ヤングマガジン』が『ヤンマガWeb』(同)と合流した後は[9]、『ヤンマガWeb』にて2021年12月から2022年5月まで連載された[10]。漫画は西塚emが担当[5]。
- 三津田信三「死相学探偵シリーズ」(原作)・西塚em(漫画)『死相学探偵』講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉、全3巻
- 2021年8月19日発売[11][6]、ISBN 978-4-06-524359-6
- 2021年12月20日発売[8]、ISBN 978-4-06-526179-8
- 2022年6月20日発売[12]、ISBN 978-4-06-528137-6
脚注
編集出典
編集- ^ 角川ホラー文庫 ベストフェア実施中!
- ^ 十三の呪 : 三津田 信三著 : KADOKAWA / オンライン書店 ブックサービス
- ^ KADOKAWA キャラクター文芸編集部さんのツイート: 三津田信三さん『八獄の界』
- ^ 『はれどく vol.12』 (後編) : 晴読雨読 はれどく
- ^ a b “国盗りを賭けた戦い描く、中丸洋介原作の新連載「テンカイチ」ヤンマガサードで”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年1月6日) 2021年12月20日閲覧。
- ^ a b “『死相学探偵(1)』(西塚 em、三津田 信三)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月20日閲覧。
- ^ “ヤンマガサードが月刊ヤンマガほかと合流、新・月刊ヤングマガジン誕生”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年4月6日) 2021年12月20日閲覧。
- ^ a b “『死相学探偵(2)』(西塚 em、三津田 信三)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年12月20日閲覧。
- ^ “女性と話せないヘタレ主人公を描くキャバクララブコメ、月刊ヤンマガ新連載”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年11月18日) 2021年12月20日閲覧。
- ^ “月刊ヤングマガジン リニューアルのおしらせ”. ヤングマガジン公式サイト (2021年11月18日). 2021年12月20日閲覧。
- ^ “人間に憑いた死の影を見抜く、オカルト×本格推理「死相学探偵」コミカライズ1巻”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年8月19日) 2021年12月20日閲覧。
- ^ “『死相学探偵(3)』(西塚 em、三津田 信三)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年6月21日閲覧。