バーラト・マータ(harat Mata、Bhārat Mātā、意味は「母なるインド」)とは、インドを擬人化した女神。

アバンニンドラナト・タゴール英語版によるバラート・マータ

赤またはサフラン色サリーにインド国旗持っての花の上に立った姿で描かれる。しばしばライオンを伴う[1]。 その影響は現在でも国歌に近い扱いを受けている『ヴァンデー・マータラム英語版[2]』やインド陸軍が使用しているモットー『Bharat Mata ki Jai(「母なるインドの勝利」)』[3]などにみることができる。 

解説

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バーラト・マタという言葉の起源は、現代文学では19世紀後半のベンガル地方にまでさかのぼる。ベンガル語の小説アナンダマス英語版によって普及し、ヒンズー教の女神ドゥルガーカーリーと切り離せない形で描かれ、1905年のベンガル分割令の後、バーラト・マータはスレンドラナート・バナジー英語版が組織したスワデーシーで特に強調された[4]

インドには少数ながら彼女を祀る寺院がある。その一つがマハトマ・ガンジーによって建立されたバーラト・マタ・マンディール(母なるインド寺院)英語版である。この寺院はガンジーによって全ての宗教、カースト制度における身分の人々に解放されると宣言されているが[5]、バーラト・マータはドゥルガーカーリーと切り離すことの出来ない、ヒンズー教の流れを汲む女神であり、偶像崇拝を禁止する一神教であるイスラム教徒からの反発もある。

ギャラリー

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出典

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  1. ^ Visualizing space in Banaras: images, maps, and the practice of representation, Martin Gaenszle, Jörg Gengnagel, illustrated, Otto Harrassowitz Verlag, 2006, ISBN 978-3-447-05187-3
  2. ^ National Symbols, india.gov.in, https://www.india.gov.in/india-glance/national-symbols 
  3. ^ Vinay Kumar. “It is Jai Hind for Army personnel”. http://www.thehindu.com/news/national/it-is-jai-hind-for-army-personnel/article3958180.ece 7-18-2024閲覧。 
  4. ^ History lesson: How 'Bharat Mata' became the code word for a theocratic Hindu state”. 7-18-2024閲覧。
  5. ^ Eck, Diana L (27 March 2012), India: A Sacred Geography, Potter/TenSpeed/Harmony, pp. 100–, ISBN 978-0-385-53191-7, https://books.google.com/books?id=rNlJOSf__xYC&pg=PA100 

外部リンク

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