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民間航空機貿易に関する協定(みんかんこうくうきぼうえきにかんするきょうてい、英:Agreement on Trade in Civil Aircraft)は、東京ラウンド諸協定のひとつとして1979年4月12日に作成され、1980年1月1日に発効[1]した国際条約である。民間航空機貿易協定と略される。

協定の目的は、関税を撤廃すること及び貿易制限的又は貿易阻害的な影響を可能な限り軽減し又は除去することを含め、民間航空機と、その部分品および関連設備についての世界貿易を最大限に自由化すること[2]である。

なお、協定の対象となる民間航空機(Civil Aircraft)とは、「軍用航空機以外のすべての航空機(aircraft other than military aircraft)[3]となっており、日本においては「防衛庁が調達する航空機以外のすべての航空機」として運用[4]されている。

目次

概要編集

他の東京ラウンド諸協定と同じく、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の作成に伴い、協定附属書となり、附属書4に含まれる4つの協定[5]のうちのひとつである。同附属書に含まれる条約は複数国間貿易協定と呼ばれ、他の附属書に含まれる条約とは異なり一括受諾の対象とはされていない。このため、WTO加盟国すべてではなく、加盟国のうちでこれらの条約を別個に締結した国のみが拘束される。 ただし、ウルグアイ・ラウンド交渉で民間航空機貿易協定の改定交渉が妥結しなかったため、東京ラウンドで作成された協定をそのまま附属書4に添付することになった。 協定の主な内容は、

  1. 民間航空機及びその部品[6]に対する関税の無税待遇
  2. 政府の指示による調達、下請契約の強制及び誘引の禁止
  3. 政府による助成、輸出信用及び民間航空機の販売の制限

である。

改正編集

協定の改正状況は次のとおりである。

  1. 対象品目の拡大。
    協定附属書に規定する対象品目は、十分でないと見地から協定発効直後から拡大交渉がされ、1984年3月22日に改正文書が採択され、1985年1月1日[7]に発効した、
  2. 協定附属書を統一システム[8](HS)によるものに改正するもの。
    従来、協定附属書に規定する対象品目表は、カナダの関税率表番号によるもの、CCCN(関税協力理事会品目表(米国、カナダ以外の日本、EC等が採用)番号によるもの、米国の関税率表番号によるものの3本立てであったが、HSの作成に伴い各国の関税率表がHSに基づくものになることに伴い附属書をHSによるものに改正するもの1986年12月2日に改正議定書が採択され、1988年1月1日[9]に発効した、
  3. 協定附属書を2002年版のHSに改正するための議定書が2001年6月6日に[10]作成された[11]
  4. 2015年11月5日に2007年版のHSに改正するための議定書が採択された。


民間航空機貿易協定の締約国(EUを含め33カ国(地域))
アルバニア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、カナダ、デンマーク、エジプト、エストニア、欧州連合、フランス、ジョージア、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、日本、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マカオ、マルタ、モンテネグロ、オランダ、ノルウェー、北マケドニア、ポルトガル、ルーマニア、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、イギリス、アメリカ合衆国[12][13][14]

脚注編集

  1. ^ 日本国については1980年5月25日発効
  2. ^ 協定前文パラ3
  3. ^ 協定1.2
  4. ^ 財務省関税局長通達の関税定率法基本通達(昭和47年3月1日蔵関第101号)15-1(1)イ。なお「防衛庁」は原文のまま(改正がされていない)
  5. ^ ただし、国際酪農品協定及び国際牛肉協定は、1997年末で失効したので現在は、政府調達に関する協定と民間航空機貿易に関する協定の2つの協定となっている。
  6. ^ 対象品目は協定の附属書に規定
  7. ^ 日本国についても1985年1月1日に発効した。
  8. ^ <国際的に統一された関税分類のために品目表。正式名称は、商品の名称及び分類についての統一システム(Harmonized Commodity Description and Coding System)。1988年1月1日に発効した。
  9. ^ 日本国についても1988年1月1日に発効した。
  10. ^ WTO文書TCA/4
  11. ^ 日本は受諾していない。
  12. ^ WTO ANALYTICAL INDEX Agreement on Trade in Civil Aircraft
  13. ^ 北マケドニアについてはWTO文書 WT/LET/1442
  14. ^ 協定の内容が、欧州連合の権限外の事項も含むため、欧州連合の各加盟国も独自に協定を受諾しているが、すべての欧州連合の加盟国が協定を受諾していない。

外部リンク編集