漢字の簡化によって変更された中国の地名の一覧

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国家語言文字工作委員会1986年新版「簡化字総表」にもとづいて中国大陸の地名に用いる漢字が一部変更された。変更は多く同音の字を用いて元の表記に代わる正式な表記とするもので、中華人民共和国国務院の批准によって認可された。以下1986年の「簡化字総表」中の変更した地名の一覧である。漢語拼音標注の無いものは中国語読音が以前と変わらないものである。

所属する省 原名 改名後の名称 備考
日本新字体 繁体字
簡体字
略称 日本新字体 繁体字
簡体字
略称
黒竜江省 鉄驪県 鐵驪縣
铁骊县
鉄驪
Tiělí
鉄力県 鐵力縣
铁力县
鉄力
Tiělì
のちに鉄力市
璦琿県 璦琿縣
瑷珲县
璦琿 愛輝県 愛輝縣
爱辉县
愛輝 のちに愛輝区
2015年に所轄の愛輝鎮は璦琿鎮に戻った
青海省 亹源回族自治県 亹源回族自治縣
亹源回族自治县
亹源 門源回族自治県 門源回族自治縣
门源回族自治县
門源
新疆ウイグル自治区 和闐専区 和闐專區
和阗专区
和闐 和田専区 和田專區
和田专区
和田 のちに和田地区
和闐県 和闐縣
和阗县
和闐 和田県 和田縣
和田县
和田 のちに和田市及び和田県
于闐県 于闐縣
于阗县
于闐 于田県 于田縣
于田县
于田
婼羌県 婼羌縣
婼羌县
婼羌 若羌県 若羌縣
若羌县
若羌
江西省 雩都県 雩都縣
雩都县
雩都 于都県 于都縣
于都县
于都
大庾県 大庾縣
大庾县
大庾
Dàyǔ
大余県 大余縣
大余县
大余
Dàyú
虔南県 虔南縣
虔南县
虔南
Qiánnán
全南県 全南縣
全南县
全南
Quánnán
新淦県 新淦縣
新淦县
新淦 新幹県 新幹縣
新干县
新幹
新喩県 新喻縣
新喻县
新喩
Xīnyù
新余県 新余縣
新余县
新余
Xīnyú
のちに新余市
鄱陽県 鄱陽縣
鄱阳县
鄱陽
Póyáng
波陽県 波陽縣
波阳县
波陽
Bōyáng
鄱陽湖は未改名
2003年国務院の批准を経て鄱陽県に戻った
尋鄔県 尋鄔縣
寻邬县
尋鄔 尋烏県 尋烏縣
寻乌县
尋烏
広西チワン族自治区 鬱林県 鬱林縣
郁林县
鬱林 玉林県 玉林縣
玉林县
玉林 のちに玉林市
四川省 酆都県 酆都縣
酆都县
酆都 豊都県 豐都縣
丰都县
豊都 のち新設の重慶市に帰属する
石砫県 石砫縣
石砫县
石砫 石柱県 石柱縣
石柱县
石柱 のちに石柱トゥチャ族自治県
1997年に新設の重慶市に帰属する
越嶲県 越嶲縣
越嶲县
越嶲 越西県 越西縣
越西县
越西
呷洛県 呷洛縣
呷洛县
呷洛
Xiāluò
甘洛県 甘洛縣
甘洛县
甘洛
Gānluò
貴州省 婺川県 婺川縣
婺川县
婺川 務川県 務川縣
务川县
務川 のちに務川コーラオ族ミャオ族自治県
鰼水県 鰼水縣
鳛水县
鰼水 習水県 習水縣
习水县
習水
陝西省 商雒専区 商雒專區
商雒专区
商雒 商洛専区 商洛專區
商洛专区
商洛 のちに商洛市
盩厔県 盩厔縣
盩厔县
盩厔 周至県 周至縣
周至县
周至
郿県 郿縣
郿县
郿県 眉県 眉縣
眉县
眉県
醴泉県 醴泉縣
醴泉县
醴泉 礼泉県 禮泉縣
礼泉县
礼泉
郃陽県 郃陽縣
郃阳县
郃陽 合陽県 合陽縣
合阳县
合陽
鄠県 鄠縣
鄠县
鄠県 戸県 戶縣
户县
戸県 のちに鄠邑区
雒南県 雒南縣
雒南县
雒南 洛南県 洛南縣
洛南县
洛南
邠県 邠縣
邠县
邠県 彬県 彬縣
彬县
彬県 のちに彬州市
鄜県 鄜縣
鄜县
鄜県
Fūxiàn
富県 富縣
富县
富県
Fùxiàn
葭県 葭縣
葭县
葭県 佳県 佳縣
佳县
佳県
沔県 沔縣
沔县
沔県 勉県 勉縣
勉县
勉県
栒邑県 栒邑縣
栒邑县
栒邑 旬邑県 旬邑縣
旬邑县
旬邑
洵陽県 洵陽縣
洵阳县
洵陽 旬陽県 旬陽縣
旬阳县
旬陽
汧陽県 汧陽縣
汧阳县
汧陽 千陽県 千陽縣
千阳县
千陽

その他編集

この表以外にも多くの中国の地名が変更された。主には以下の2つのケースがある。

  1. 簡化字総表」により、地名の中にある繁体字を対応する簡体字に置き換える。
例:瀋陽市→沈阳市(瀋陽市)、鬱南縣→郁南县(鬱南県)、廣州市→广州市(広州市)、陽穀縣→阳谷县(陽穀県)、餘江縣→余江县(余江県)、豐城縣→丰城县(豊城県、現豊城市
  1. 1955年の「異体字整理表」により、地名の異体字を対応する「正字」に置き換える[1]
異体字 正字 原名 所属する省 改名後の名称 備考
日本新字体
異体字含む
繁体字
簡体字
略称 日本新字体 繁体字
簡体字
略称
澂江県 澂江縣
澂江县
澂江 雲南省 澄江県 澄江縣
澄江县
澄江
[注釈 1] 鉅鹿県 鉅鹿縣
钜鹿县
鉅鹿 河北省 巨鹿県 巨鹿縣
巨鹿县
巨鹿
鉅野県 鉅野縣
钜野县
鉅野 山東省 巨野県 巨野縣
巨野县
巨野
峩眉県 峩眉縣
峩眉县
峩眉 四川省 峨眉県 峨眉縣
峨眉县
峨眉 のちに峨眉山市
峩辺県 峩邊縣
峩边县
峩辺 四川省 峨辺県 峨邊縣
峨边县
峨辺 のちに峨辺イ族自治県
峩山県 峩山縣
峩山县
峩山 雲南省 峨山県 峨山縣
峨山县
峨山 のちに峨山イ族自治県
横峯県 橫峯縣
横峯县
横峯 江西省 横峰県 橫峰縣
横峰县
横峰
五峯県 五峯縣
五峯县
五峯 湖北省 五峰県 五峰縣
五峰县
五峰 のちに五峰トゥチャ族自治県
鶴峯県 鶴峯縣
鹤峯县
鶴峯 湖北省 鶴峰県 鶴峰縣
鹤峰县
鶴峰
濬県 濬縣
濬县
濬県 河南省 浚県 浚縣
浚县
浚県
穆稜県 穆稜縣
穆稜县
穆稜 黒竜江省 穆棱県 穆棱縣
穆棱县
穆棱 のちに穆棱市
綏稜県 綏稜縣
绥稜县
綏稜 黒竜江省 綏棱県 綏棱縣
绥棱县
綏棱
丹稜県 丹稜縣
丹稜县
丹稜 四川省 丹棱県 丹棱縣
丹棱县
丹棱
[注釈 2][注釈 3] 邱県 邱縣
邱县
邱県 河北省 丘県 丘縣
丘县
丘県 1996年に国務院の批准を経て邱県に戻った
内邱県 內邱縣
内邱县
内邱 河北省 内丘県 內丘縣
内丘县
内丘
任邱県 任邱縣
任邱县
任邱 河北省 任丘県 任丘縣
任丘县
任丘 のちに任丘市
霊邱県 靈邱縣
灵邱县
霊邱 山西省 霊丘県 靈丘縣
灵丘县
霊丘
霍邱県 霍邱縣
霍邱县
霍邱 安徽省 霍丘県 霍丘縣
霍丘县
霍丘 のちに霍邱県に戻った
章邱県 章邱縣
章邱县
章邱 山東省 章丘県 章丘縣
章丘县
章丘 のちに章丘市
安邱県 安邱縣
安邱县
安邱 山東省 安丘県 安丘縣
安丘县
安丘 のちに安丘市
商邱県 商邱縣
商邱县
商邱 河南省 商丘県 商丘縣
商丘县
商丘 のちに商丘市
沈邱県 沈邱縣
沈邱县
沈邱 河南省 沈丘県 沈丘縣
沈丘县
沈丘
封邱県 封邱縣
封邱县
封邱 河南省 封丘県 封丘縣
封丘县
封丘
邱北県 邱北縣
邱北县
邱北 雲南省 丘北県 丘北縣
丘北县
丘北
谿 慈谿県 慈谿縣
慈谿县
慈谿 浙江省 慈渓県 慈溪縣
慈溪县
慈渓 のちに慈渓市
蘭谿県 蘭谿縣
兰谿县
蘭谿 浙江省 蘭渓県 蘭溪縣
兰溪县
蘭渓 のちに蘭谿市
金谿県 金谿縣
金谿县
金谿 江西省 金渓県 金溪縣
金溪县
金渓
竹谿県 竹谿縣
竹谿县
竹谿 湖北省 竹渓県 竹溪縣
竹溪县
竹渓
霑化県 霑化縣
霑化县
霑化 山東省 沾化県 沾化縣
沾化县
沾化 のちに沾化区
霑益県 霑益縣
霑益县
霑益 雲南省 沾益県 沾益縣
沾益县
沾益 のちに沾益区
託克遜県 託克遜縣
託克逊县
託克遜 新疆ウイグル自治区 托克遜県 托克遜縣
托克逊县
托克遜
託里県 託里縣
託里县
託里 新疆ウイグル自治区 托里県 托里縣
托里县
托里
岫巖県 岫巖縣
岫巖县
岫巖 遼寧省 岫岩県 岫岩縣
岫岩县
岫岩 のちに岫岩満族自治県
黄巖県 黃巖縣
黄巖县
黄巖 浙江省 黄岩県 黃岩縣
黄岩县
黄岩 のちに黄岩区
竜巖県 龍巖縣
龙巖县
竜巖 福建省 竜岩県 龍岩縣
龙岩县
竜岩 のちに竜岩市新羅区
崑山県 崑山縣
崑山县
崑山 江蘇省 昆山県 昆山縣
昆山县
昆山 のちに昆山市

脚注編集

  1. ^ 钜(釒→钅)はのちに「規範字」になる。
  2. ^ 「邱」の場合、「丘」は古く使われた字だが、のちに孔子を避けるため「邱」に改めた(避諱)。
  3. ^ 1988年3月25日、「邱」、「丘」など以前異体字と見なされた26字は中華人民共和国国家言語文字工作委員会、新聞出版署によって正字と認められ、『現代漢語通用字表』に収録された。その後、一部の地名における「丘」の字が再び「邱」となった。

参考文献編集

  1. ^ 商偉凡 (2004年9月) (简体中文). 《异体字研究》:〈从地名用字看异体字的再规范〉. 北京: 商务印书馆. pp. 231~239. ISBN 7100040078