無翅亜綱(むしあこう、Apterygota)、無翅昆虫類は、かつて使われていた昆虫綱を大きく分けた分類群の一つ。現在の六脚亜門から有翅下綱を除いたグループによって構成されていた。昆虫のうち、今まで翅を出現させたことがなく、幼虫と成虫の形がほとんど変わらない原始的な虫の総称である。

無翅亜綱
分類
: 動物界
: 節足動物門
亜門 : 六脚亜門
: 内顎綱昆虫綱
亜綱 : 無翅亜綱 Apterygota
下位分類群

現生ではトビムシ目カマアシムシ目コムシ目は昆虫綱とは別の内顎綱に分類される。現在の昆虫綱にはシミ目イシノミ目の2目がこれに含まれる。

分子系統解析によりこのグループは側系統群であることが判明している。


無翅昆虫類の系統的範囲[1]
六脚亜門
Hexapoda
内顎綱[2]
Entognatha
欠尾亜綱 Ellipura

カマアシムシ目(原尾目) Protura

トビムシ目(粘管目) Collembola

双尾亜綱 Diplura

コムシ目(双尾目) Diplura

昆虫綱
Insecta
古顎亜綱
Archeognatha

イシノミ目(古顎目) Archeognatha

双丘亜綱
Dicondylia
結虫下綱
Zygentoma

シミ目(総尾目) Thysanura

有翅下綱
Pterygota

無翅昆虫類


脚注

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  1. ^ 『理科年表 平成28年』(2015) p.860
  2. ^ 側系統群の可能性あり。