爵禄封侯

東洋画における画題

爵禄封侯(しゃくろくほうこう)とは、東洋画における画題の一つ。雀、鹿、蜂、猿を一図に描いたものを言う[1]

概説編集

爵禄封侯とは、中国語において官爵(官職爵位)と俸禄、封土(領地)と諸侯たる身分を意味する。東洋画とりわけ花鳥画で描かれる雀・鹿・蜂・猿(猿猴)を音読みすると爵禄封侯と同音であることから、これら4種の生き物を一図に描き、立身出世を祝賀する絵画とされてきた[1][2]。 例えば鹿について庵原謐は「鹿は禄を表わし、吉祥のものとされ、よく図案上に用いられる。禄は高位の意」であると述べている[3]。蜂は、については宮崎法子は「『封』と同音(feng)であることから、封ぜられること、つまり高位につくことを寓意した」ものであるという[4]。同様に金井紫雲も 「蜂と猿猴とを畫いた画、蜂は封、猴はに字音相通ずるからで、蔭柏封侯には柏樹を、福禄封侯には蝙蝠を、爵禄封侯には雀と鹿を添へる、これまた爵禄と字音相通ずるに依る」と述べている[5]

脚注編集

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  1. ^ a b 国語辞典における爵禄封侯の説明は松村明監修大辞林 第二版第一刷』(小学館2012年) 1682頁参照。
  2. ^ 爵位とは、「爵号と位階」「爵とくらい」をいう。松村明編『大辞林 第三版』(三省堂、2006年(平成18年))1156頁。
  3. ^ 庵原謐『中国の図案』(朝日新聞社1958年) 6頁。
  4. ^ 宮崎法子著『花鳥・山水画を読み解く 中国絵画の意味』(角川書店2003年) 212頁。
  5. ^ 金井紫雲著『東洋画題総覧』(歴史図書社、1973年) 363頁。

参考文献編集

  • 庵原謐著『中国の図案』(朝日新聞社、1958年)
  • 金井紫雲著『東洋画題総覧』(歴史図書社、1973年)
  • 松村明監修『大辞林 第二版第一刷』(小学館、2012年)
  • 宮崎法子著『花鳥・山水画を読み解く 中国絵画の意味』(角川書店、2003年)

関連項目編集