「敬語」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
→日本語における敬語表現: 方言敬語について加筆 |
|||
138行目:
|行く||'''いらっしゃる<br/>おいでになる<br/>お越しになる'''<br/>.<ref group="†">「敬語の指針」では「行かれる」で相手に対する敬語の程度が十分な地域もあれば不十分になりかねない地域(例:東京圏)もあることを例示し、敬語には地域差があることを指摘した(参照:[[敬語#方言における敬語表現]])。「お行きになる」は[[統語論|統語]]的に間違いではないが慣習上あまり使われない。</ref>||'''伺う<br/>参上する<br/>上がる<br/>参る'''||参る
|-
|いる||'''いらっしゃる<br/>おいでになる<br/>おられる'''<ref group="†">「おる」と「おられる」の用法は地域差が大きい。「おる」は元々西日本的な表現であり、「おられる」も西日本で多用される。「いる」を常用する東日本では「おる」は謙譲語であるとの意識が強く、「おられる」に抵抗を持つ者もいる。また京阪地域では「おる」は軽い軽蔑語・謙譲語に用いられ本来尊敬語には用いられないが、共通語の影響から現在では「おられる」が多用されている(参照:おられる - ウィクショナリー日本語版[http://ja.wiktionary.org/wiki/%E3%81%8A%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B])。「いられる」は[[統語論|統語]]的に間違いではないが、共通語では慣習上ほとんど使われない。</ref>||'''おる'''||おる
|-
|受ける||||拝受する<ref group="†">主に書き言葉として使用</ref>
194行目:
=== 方言における敬語表現 ===
敬語(あるいは待遇表現)の運用に関しては
現在、伝統的な各地方特有の敬語表現は衰退しつつあり、共通語の敬語に置き換わったり、有力な方言の敬語が他地域に広がったり(例:名古屋弁「みえる」の岐阜県への進出)といった現象が起こっている。場面に応じた使い分けで方言の敬語と共通語の敬語が共存している地域もあり、例えば近畿地方では、高い敬意を表す尊敬語「なはる」「お・・・やす」や丁寧語「だす・おます」「どす・おす」は共通語の敬語に押されて衰退したが、くだけた場面でも用いられる軽い尊敬語「はる」は共通語の敬語に置き換えることができないため、依然広く使われている。
=== 参考文献 ===
* [[菊地康人]]著『敬語』[[講談社]][[[講談社学術文庫]]]。ISBN 4061592688
* 大阪市立大学インターネット講座2004年度 日本語文法の基礎
* 宮治弘明「方言敬語の動向」、小林隆・篠崎晃一・大西拓一郎編『方言の現在』第4章283-296頁、明治書院、1996年、ISBN 4-625-42097-0
== 朝鮮語における敬語表現 ==
|