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POVを若干緩和&国鉄・JR貨物のコンテナ車史を概観してみる。
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'''コンテナ車'''( - しゃ)とは、[[コンテナ]]を積載するための[[鉄道車両]]([[貨車]]である。記号は「'''コ'''」
 
==概要==
外観は[[長物車]]に似ており、コンテナ輸送上面開始された当初は長物フラットな台枠に[[鉄道として分類されてい両の台車|台車]]を履かせが、形状である。台枠上面長物車と別の種類に分類された。コンテナを固定するための装置が取り付けられており、側面の構造が長物車とやや異なっている。
 
世界各地で汎用貨車として使用されており、国土の広い[[アメリカ合衆国]]などでは、陸上における効率的な大量輸送手段として、コンテナ車を100両以上連ねた長大な[[貨物列車]]が運転されている。一般的には、コンテナを1段に積載するだけであるが、車両限界の大きいアメリカなどでは、2段に積載する例(ダブル・スタック車)もある。
コンテナによる貨物輸送は、他の輸送機関への積み替えが容易で、[[操車場]]での複雑な貨車の組み替えも不要であり、効率化の面から現在の日本では[[貨物列車|鉄道貨物輸送]]の主流を占めている。そのため現在在籍する貨車の大半はコンテナ車である。最高速度は85km/h~110㎞/hと高速性能に優れる。
 
==日本国有鉄道→日本貨物鉄道のコンテナ車==
コンテナ車は、全ての車両が[[日本貨物鉄道]](JR貨物)の所有となっている。
[[日本国有鉄道]]および[[日本貨物鉄道]](JR貨物)における記号は、コンテナの「'''コ'''」。
 
日本で最初に運転されたコンテナ列車は、[[1959年]](昭和34年)に運行開始された汐留~梅田間のコンテナ特急「たから号」である。コンテナ輸送が開始された当初は、その形状から長物車に分類されていたが、のちに長物車から「コンテナ車」として分離され、記号「コ」が制定された。その際、それまで記号「コ」を使用していた衡量車(車両の重さを量るはかりの精度を調べる重りを積んだ事業用車)は[[検重車]]に改称され、記号も「ケ」に改められている。
 
コンテナによる貨物輸送は、他の輸送機関への積み替えが容易で、[[操車場]]での複雑な貨車の組み替えも不要であり、効率化の面からため拠点間直行輸送を主体とする2006年現在の日本では[[貨物列車|鉄道貨物輸送]]の主流を占めている。そのため現在在籍する貨車の大半はコンテナ車である。最高速度は85km/h~110㎞/hと高速性能に優れる。
==主な形式==
 
そのため、日本における鉄道による広域貨物輸送をほぼ一手に担うJR貨物に在籍する貨車の大半はコンテナ車である。一時期、[[さいたま新都心]]開発にともなう残土輸送のため、[[私有貨車]]が存在したことがあるが、同輸送終了後にJR貨物に譲渡された。[[私鉄]]では、[[鹿島臨海鉄道]]がコキ2000形を2両保有しており、JR貨物以外に車籍を有する唯一のコンテナ車となっている。
 
コンテナ輸送黎明期には、2個または3個積みのローカル線用の2軸車も存在したが、基本的に車体中央部の高さを大きくした魚腹形台枠をもつ2軸ボギー車が現在に至るまで主力であり、初期の[[国鉄コキ5500形貨車|コキ5500形]]では10フィート形コンテナ5個積であったが、[[1971年]](昭和46年)に登場した[[国鉄コキ50000形貨車|コキ50000形]]以降は車体を延長し、12フィート形コンテナ5個積みが標準となった。それ以前に製造された10フィート形コンテナ5個積のものは、12フィートコンテナ4個積みに改造されている。
 
コンテナ輸送は、拠点間の高速輸送においてメリットを発揮することから、高速化にも意が注がれており、最初のコンテナ列車「たから号」の最高速度は、当時の一般的な貨物列車の最高速度65km/hを大きく上回る85km/hで、1966年(昭和41年)には、最高速度100km/hの[[国鉄コキ10000形貨車|コキ10000形]]が登場した。しかし、コキ10000形はブレーキ装置などへの圧縮空気供給の関係から、牽引する機関車が限定されるなどの欠点もあり、1971年からは最高速度を95km/hとしたコキ50000形に移行した。
 
[[1987年]](昭和62年)の[[国鉄分割民営化]]後に貨物輸送を引き継いだJR貨物では、最高速度110km/hの[[JR貨物コキ100系貨車|コキ100系]]を開発した。コキ100系では、海上コンテナの積載に配慮して床面を下げており、後年製造された改良型では、より多様なコンテナの積載に対応するようになっている。
 
[[2004年]](平成16年)には、さらなる高速化を図るため、動力分散式を採用した日本初の本格的[[貨物電車]]列車[[JR貨物M250系電車|M250系]]が登場した。同車により、最高速度120km/hによるコンテナ輸送が[[東京貨物ターミナル駅|東京貨物ターミナル]]~[[安治川口駅|安治川口]]間で行なわれている。
 
===主な形式===
*コム1
*コラ1
*コキ1000
*[[国鉄コキ5500形貨車|コキ5500]]
*[[国鉄コキ10000形貨車|コキ10000]]
*[[国鉄*コキ10000形貨車|コキフ10000]]、コキ19000
*[[国鉄コキ1000050000形貨車|コキ1900050000系]]
*[[国鉄*コキ50000形貨車|コキ50000]]
*[[国鉄コキ50000形貨車|コキフ50000]]
*コキ60000
*コキ70
*コキ71
*コキ72
*[[JR貨物コキ100系貨車|コキ100]]
**コキ100・コキ101、コキ102・コキ103、コキ104、コキ105、コキ106、コキ110
*[[JR貨物コキ100系貨車|コキ101]]
*[[JR貨物コキ100系貨車|コキ102]]
*[[JR貨物コキ100系貨車|コキ103]]
*[[JR貨物コキ100系貨車|コキ104]]
*[[JR貨物コキ100系貨車|コキ105]]
*[[JR貨物コキ100系貨車|コキ106]]
*[[JR貨物コキ100系貨車|コキ110]]
*[[JR貨物コキ200形貨車|コキ200]]
*[[JR貨物コキ100M250車|コキ101M250系]]
 
=== 関連項目 ===
*[[JR貨物の車両形式]]
*[[JR貨物のコンテナ形式]]
 
[[Category:鉄道車両(種類別)|こんてなしや]]