ガスパローネ』(ドイツ語: Gasparone)は、カール・ミレッカーによるウィンナ・オペレッタドイツ語版。台本は、フリードリヒ・ツェル(Friedrich Zell)[注 1]リヒャルト・ジュネ英語版による[1]

『ガスパローネ』
ドイツ語: Gasparone
ジャンル ウィンナ・オペレッタドイツ語版
作曲者 カール・ミレッカー
初演 1884年1月26日アン・デア・ウィーン劇場[1]

解説 編集

ガスパローネと呼ぶ盗賊の首領がローマの監獄に収監されている。彼は243人を殺害したが、そのうち105人については自白しており、その罪を問われている。(中略)ガスパローネの顔は残忍な表情で、両眼はくぼんで寄っており、鋭く悪意に満ちているが、同時に臆病である。鼻は長く、口にまで下がっている。その口は唇が薄く、両端は上に向いている。髪は黒く、短く縮れていないが、額ははげ上がっている。背は高いが、前屈み気味で卑屈な、そして人見知りする様子である。彼は42歳で、殺人の黄金国(Eldorado)ヴォルスカー(Volsker-Gebirge)山の出身である[2] — 1830年2月2日付『ウィーン新聞』(Wiener Zeitschrift)

ガスパローネは伝説的な人物として作家たちの興味を惹き、1835年以降、ウィーンでは盗賊を主題とした劇やパロディーが続々と作られた。

ハンス・フォン・ビューローは、ミレッカーに「君はいい調べを書いた」と称賛の言葉を贈ったという[1]

注釈 編集

  1. ^ カミロ・ヴァルツェル英語版の筆名。

出典 編集

  1. ^ a b c 増田 2000, p. 45.
  2. ^ 増田 2000, p. 46.

参考文献 編集

  • 増田芳雄「ウイーンのオペレッタ 3 金の時代」『人間環境科学』第9号、帝塚山大学、2000年、25-73頁、NAID 120005571712 

外部リンク 編集