コーリン・ロウ

イギリスの建築学者

コーリン・ロウ: Colin Rowe1920年3月27日 - 1999年11月5日)は、20世紀後半に活躍したイギリス建築史家建築家都市計画)。

人物 編集

イングランドヨークシャー南部のロザラム(Rotherham)に生まれる。1945年リヴァプール大学建築学部卒。1947年まで設計事務所に勤務、同年『理想的ヴィラの数学』を出版。1946年から48年にかけ、ロンドン大学ヴァールブルク研究所に在籍し1948年に美術修士号を取得。

1952年にアメリカに渡り、1953-56年テキサス大学オースティン校で講師として、1957-58年にニューヨーク州イサカコーネル大学で客員教授として教壇に立った。1958年にイギリスに戻りケンブリッジ大学で建築修士の学位を得て1962年まで同大学で講師を務めた。1962年からコーネル大学建築美術計画学部教授として1990年まで教鞭をとった。

1920年代のル・コルビュジエの作品が歴史上の実例、とりわけパッラディオのヴィッラアンドレーア・パッラーディオ設計)から深い影響を受けているのを見抜き論じた最初の人物であり、近代建築観念史精神史文化史)と関連づけた一連の論考で名声を得た。ロウが度々行った16世紀イタリア建築史を中心とする講義の筆記ノートは、建築関係者の間で回覧された程であった。

プリンストン大学ハーヴァード大学など、複数の大学でも客員教授を務めた。晩年はワシントンD.C.に居を定め、過去の論文をまとめ出版(共著を入れると約10冊)、各地で短期間教壇に立った。

1985年に米国建築家協会(American Institute of Architects)よりトパーズ・メダル(Topaz Medallion for Architectural Education)を受賞。1995年にはイギリス王立建築家協会(Royal Institute of British Architects)よりRIBAゴールドメダルRoyal Gold Medal)を受章した。1999年にアメリカバージニア州アーリントンの病院にて没した。

著作(日本語訳) 編集

脚注 編集