パック: Puck)は、イギリス妖精精霊フェアリー。地方によってはポーク、プーク、パックル、パグと呼ばれている。どれも違った姿に描かれていることがこの妖精の変身能力を表している。毛深い小柄な人間の姿か、半人半獣の牧畜の神ファウヌスのように、ヤギの脚を持つものとして描かれる。だまされやすい人間相手にいたずらを仕掛け、しばしばウィル・オ・ザ・ウィスプのように人間を困らせまごつかせたりする。また貧乏人、弱者、恋人たちの利益を図る面があると信じられている。この点でよくパックは、自然の精霊ロビン・グッドフェローと混同される。ウェールズではピスカプカドイツではポークアイスランドではプカスカンジナビアではプキィエエストニアラトビアではプキスと呼ぶ。

ジョシュア・レノルズによるパック。
アーサー・ラッカムによるパックの描写(左にいるのがパック)。

ケルト神話プーカ(Púca)に由来する。ときおり、ホブゴブリン(Hobgoblin)やロビン・グッドフェロー(Robin Goodfellow)と同一視される。

いたずら好きな妖精として民話に登場する。トリックスターに分類される。

パックから名づけられたもの 編集

脚注 編集

  1. ^ パック・イン・ミュージック 昭和が生んだラジオ深夜放送革命(伊藤友治+TBSラジオ 編 DU BOOKS、ディスクユニオン)p.56 - 59 より

参考文献 編集

  • キャロル・ローズ著『世界の妖精・妖怪事典』原書房、p292