Portal』(ポータル)とは、Valve Corporationによって開発されたシングルプレイ専用アクションパズルゲームである。

Portal
ジャンル アクションパズルゲーム(FPS)
対応機種 Windows / Xbox 360 / Mac OS X / Nintendo Switch
開発元 Valve Corporation
発売元 エレクトロニック・アーツ(Xbox 360版)
人数 1人
メディア DVD-ROM
発売日 2007年10月9日(Windows版)
2008年5月22日(Xbox 360版)
2008年10月22日(Xbox 360版 XBLA)
2010年5月12日(Mac OS X版)
2022年6月28日(Switch版)
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
ESRBT(13歳以上)
ACB:M
デバイス キーボードマウス(PC版)
エンジン Source Engine
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概要 編集

同社の『Half-Life 2 Episode Two』や『Team Fortress 2』と同じゲームエンジンである、「Source Engine 2007」を使用している。

プラットフォームはパーソナルコンピュータ(以下「PC」)、Xbox 360。海外ではPlayStation 3(以下「PS3」)版も発売された。PC版ではSteamを介するダウンロード販売では最初から単品購入できたが、パッケージ版は当初5作のゲームがパッケージされた『The Orange Box』を購入するしかなかった。しかし後日Xbox 360版では単品で発売された。PS3版については単品発売はない。

2010年にはMac OS X対応版が公開され、Steam on Macの目玉として5月24日までの期間限定で無料でダウンロードが可能となった[1]。2011年に続編『Portal 2』が発売された。

ストーリー 編集

主人公「Chell」が目を覚めると、そこは無機質な部屋。ラジオから曲が流れてくる中、突然アナウンスが入り、ここはAperture Science Enrichment Centerであり、今からテストをすると告げる。

先に進んでいくと、Chellは「ポータルガン」を入手する。Chellはポータルガンを使って、様々な仕掛けを突破し、謎だらけの会社、「Aperture Science」の真相を解き明かす。

ゲームシステム 編集

 
ポータルの視覚表示。二つのポータルはつながっており、ブルーポータルにプレイヤーが飛び降りると、オレンジポータルから同じ勢いでプレイヤーが出てくる。

プレイヤーは「ポータルガン」という銃を所持している。

ポータルガンは攻撃はできないが、「ブルーポータル」、「オレンジポータル」という2つのつながっている穴を作ることができ、このポータルはブルーポータルに入ればオレンジポータルから、逆にオレンジポータルに入ればブルーポータルから出てくる。このポータルを使って様々な仕掛けを解いていくのが本作の目的である。ポータルを作れるのは白い壁や床などに限られ、基本的にその他の地形に作ることはできない。ポータルに入るときは、その時点の重力などの影響を残したまま移動できるため、左図のように高い段差からブルーポータルに飛び込めば、その勢いのままオレンジポータルから飛び出すため、通常の移動では行けない高い場所などへの移動ができる。その他のものをポータルに入れて別の場所へ移動させる事も可能。

ステージ(ゲーム中では「チェンバー」と呼ばれている)が19あり、ゲームをクリアした後は、さらに難しくなった上級チェンバーや、どれだけポータルを作らずにクリアできるかなどを競うチャレンジモードもできるようになる。

FPS(ファースト・パーソン・シューティングゲーム)の基本となっていた敵を倒すという要素の排除、今まで「テンポが悪くなるため不要」と言われていたパズルシーンのみを抜粋するアイデア、そして重力物理エンジンをフルに生かしたゲーム性などが評価され、多数のGame Of The Yearを獲得。『The Orange Box』は100以上のGame Of The Yearを獲得したが、半分以上がこのPortalのパートで獲得している。

特筆すべき点として、この『Portal』はデジペン工科大学英語版ニンテンドー・オブ・アメリカの協力で設立された、米国初のゲーム系4年制大学)の学生が、卒業制作として作っていた『Narbacular Drop』というゲームが実質的な原型となっている[2]ことが挙げられる。同作の出来を見たValve Softwareの社長に見初められ、制作チームの全員がValve Softwareに就職し、Narbacular DropはSourceエンジン上で基本となるアイデアはそのままに、このような形で製品化されたのである。

なお、続編のPC版はユーザーが作ったステージなどを導入できる。

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ Portal is FREE!” (英語). Steam. 2010年5月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月30日閲覧。
  2. ^ “[GDC07#01]ValveのKim Swift氏が,プロジェクト「Portal」を語る”. 4Gamer.net. (2007年3月6日). https://www.4gamer.net/news/history/2007.03/20070306175117detail.html 2016年12月30日閲覧。 

外部リンク 編集