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鈴木牧之北越雪譜』より「異獣」
水木しげるロードに設置されている「異獣」のブロンズ像

異獣(いじゅう)は、鈴木牧之による江戸時代の書物『北越雪譜』で語られている謎の獣。

概要編集

ある年の夏の初めのこと。越後国(現・新潟県)の問屋が遠方の問屋へ急ぎの届け物をすることになり、竹助という男が大荷物を背負って使いに出た[1] 。7里(約28キロメートル)の道のりの途中、山中で竹助が一休みして食事を取ろうとした[1]

そこへ谷間の根笹を押し分け、奇妙な獣が現れた。サルに似ているがサルではなく、頭の毛が背中に垂れるほど長く、背丈は人間よりも大きかった[1]。獣が弁当を欲しいそぶりをするので、竹助は用心しつつも弁当をわけると、獣は嬉しそうに食べ始めた[1]

安心した竹助は、帰り道にも弁当をわけてあげようと告げ、そろそろ出発しようと荷物を手に取ろうとすると、それより先に獣が荷物を背負い、竹助の前を歩き始めた[1]。お陰で竹助は苦もなく山道を歩ききることができた。

目的地が見えてくると、獣は荷物を降ろして山へと駆け去った[1]。その速さたるや、疾風のようであった[1]。以来、この獣は山を通る者にしばしば目撃された他、人家を訪れて食べ物をねだることもあったという[1]

脚注編集

  1. ^ a b c d e f g h 岩波 1978, pp. 289-290

参考文献編集

  • 鈴木牧之北越雪譜京山人百樹刪定 岡田武松校訂、岩波書店、1978年改版。
  • 鈴木牧之『現代語訳 北越雪譜』荒木常能訳、野島出版、1996年。ISBN 978-4-8221-0153-4

関連項目編集

  • 青木酒造 - 異獣にちなんだ銘柄「雪男」を製造している。

外部リンク編集