石割桜(いしわりざくら)とは、岩手県盛岡市にある一本桜。巨大な花崗岩の割れ目から育った直径約1.35m、樹齢360年を越えるである。見ごろは4月の半ばから。

石割桜
所在地 岩手県盛岡市
樹種 エドヒガン (C.spachiana)
管理者 国の天然記念物
ウェブサイト 石割桜
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沿革 編集

JR盛岡駅から徒歩20分の、盛岡地方裁判所構内に所在する。1923年(大正12年)に国の天然記念物に指定された。寛永年間頃に南部藩主の分家にあたる北監物の庭園であったといわれ、明治初期には桜雲石と呼ばれていた。家老の屋敷内の庭にあった巨石が落雷をうけてできた割れ目にエドヒガンザクラという桜の種子が入り込み成長したという伝承も残っている。1932年(昭和7年)に盛岡地方裁判所が火災に遭い石割桜も北側の一部が焼けたが、幸い全焼を免れ翌春には再び花を咲かせた。火事の際、庭師・藤村治太郎が身につけていた半纏(はんてん)を水で濡らし、濡れた石で足を滑らせて口を切るケガをしながらも石割桜を守ったという。

樹勢の衰えが目立っていたため、2000年(平成12年)春に50年ぶりに樹木医による本格的な治療が行われた。

菓子 編集

また石割桜をモチーフにしたお菓子も存在し、岩手県盛岡市に本社を構える丸藤が製造販売している。丸藤は創業から72年(昭和7年創業)の老舗菓子店で岩手県内では殆どの人々に知れ渡っている。JR盛岡駅構内で購入できるほか、県内の土産店でも購入可能。なおネット販売は休止している。2018年9月の報道にて丸藤の自社工場を閉鎖し、菓子の生産を停止したと伝えられた[1]

脚注 編集

  1. ^ “「石割桜」もう食べられない 盛岡の丸藤、生産を停止”. 岩手日報公式サイト. (2018年9月6日). https://www.iwate-np.co.jp/article/2018/9/6/22147 2018年9月7日閲覧。 

外部リンク 編集

座標: 北緯39度42分13.7秒 東経141度9分4.2秒 / 北緯39.703806度 東経141.151167度 / 39.703806; 141.151167