祖堂集
祖堂集(そどうしゅう)は、五代十国の南唐の静・均の二人の禅僧によって952年(広順2年)に編集された中国禅宗の灯史である。唐代の801年(貞元17年)に成立した洪州宗系統の智矩が編纂した燈史、『宝林伝』の後を受けて編纂されている。編者たちの立場は、青原行思系の一派を、南嶽懐譲系よりも前に置いていることによって、窺い知ることができる。
祖堂集は中国国内で編集されたものの、入蔵されず、高麗に持ち込まれて、1245年(淳祐5年)に高麗大蔵経の附録として刊行されたため、20世紀初頭に発見されるまでその存在は知られていなかった。
内容の特徴として、朝鮮半島出身の禅僧の伝記を数多く含むほか、1004年(景徳元年)に編集された『景徳伝灯録』には含まれない独自の問答を収録するなど、未入蔵で伝世したものではあるが、その内容に関しては非常に貴重な禅宗史書である。
版本
編集- 『祖堂集』(禅文化研究所) 油印本
- 『祖堂集』(新文豊出版公司)
- 『祖堂集』(中州古籍出版社)
- 『祖堂集索引』上中下(京都大学人文科学研究所)
- 『祖堂集索引』(禅文化研究所)