第35回アメリカスカップ(だい35かいアメリカスカップ英語: 35th America's Cup)は、2017年6月に英領バミューダ諸島にて行われたヨットレースのシリーズ。エミレーツ・チーム・ニュージーランドが7-1でオラクルを下した。

概要 編集

前回大会(第34回アメリカスカップ)の勝者であるオラクル・チームUSAがホストを務める。開催地は前回のサンフランシスコが開催を辞退したため、複数の候補地の中から2014年12月にバミューダ諸島が選ばれた[1]

レギュレーション 編集

ヨット 編集

前回大会同様双胴船(カタマラン)が統一ヨット規格として採用されるが、ヨットの規格は以下の通り微妙に変更された[2]

AC45F
前哨戦シリーズで使用されるワンメイクヨット。前回大会のAC45に相当する。
AC45S(AC45T)
レースには使用できない実験用ヨット。船体のハルサイズがAC45Fと同一(45フィート)という制限を除けばデザインに制限はなく、様々なテストやクルーのトレーニング等に使用できる。
ACC(AC50)
ルイ・ヴィトンカップ及びアメリカスカップ本戦で使用されるヨット。ハルサイズは15m(50フィート弱)と、AC45F/AC45Sに比べ若干拡大されているが、前回大会のAC72に比べると小型化された。
2019年に発足したSailGPで使用される「F50」は、本ヨットの規格をベースとしている。

その他 編集

挑戦艇決定シリーズであるルイ・ヴィトンカップに、防衛艇のオラクル・チームUSAが予選のみ参加することになった。

参加シンジケート 編集

防衛艇 編集

挑戦艇 編集

アメリカスカップの基本規則を定めた贈与証書(Deed of Gift)上必要となる挑戦者代表(Challenger of Record)については、2013年10月にオーストラリアのハミルトン・アイランド・ヨットクラブが務めることに決定していたが[3]、2014年7月に同チームがエントリーを取り消し[4]、その代わりとなるチームも選ばれなかったため、アメリカスカップとしては異例の「挑戦者代表無し」での開催となる。

脚注 編集

  1. ^ Bermuda is the home of the 2017 America's Cup - americascup.com 2014年12月2日
  2. ^ The Boats: AC45F to AC45S to ACC - americascup.com
  3. ^ AC35: This Challenger of Record better be real - Scuttlebutt Sailing News・2013年10月17日
  4. ^ Coutts 'disappointed' by Aussie withdrawal - tvnz・2014年7月19日

外部リンク 編集