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籾殻
籾殻を飛ばす作業。大正時代

籾殻(もみがら)とは、(籾米)の最も外側にある皮の部分のこと。粗糠(あらぬか)、磨糠(すりぬか)、籾糠(もみぬか)、また単に(もみ)ともいわれる。

正常に成長し十分成熟したイネは、その穂の部分に籾をこしらえる。籾殻は籾の内容物を外部から保護する役割を担っている。を食用とする人は稲刈り後、脱穀籾摺りの過程を経て玄米を得る。この調製作業で籾殻が発生する。

籾殻は従来、燻炭土壌改良材)や堆肥の原料、暗渠資材、家畜の敷料、養液栽培用の培地などとして利用されてきた[1]。籾殻の成分はセルロース、ヘミセルロース、リグニンなど難分解性有機物が大半である[2]ため腐熟は遅いが、そのままあるいは発酵促進剤で処理し、圃場に鋤込んで土壌改良に用いられることもある[3][4]

現代では廃棄物処理法改正による野焼きの制限や、ライスセンターカントリーエレベーターといった共同利用施設での籾摺りの増加により、圃場での燻炭作りが減り、また家畜の減少などにより、籾殻の使途が少なくなっている[1][2]。近年は籾殻ボイラーや、籾殻を加熱圧縮した固形燃料の「モミガライト」、バイオコークス[5]など、燃料としての高度活用が図られている。籾殻はシリカ(ケイ酸)を豊富に含み、燃焼後の灰・燻炭を肥料などに二次利用することもできるが、高温燃焼に伴い発癌性物質で不溶性である結晶質シリカが生成するため、二次利用にあたってはこれらを抑制する技術が求められる[6][7]

脚注・出典編集

  1. ^ a b 射水市バイオマス産業都市構想”. 射水市 (2014年7月). 2019年12月19日閲覧。
  2. ^ a b 新潟市田園資源活用推進方針”. 新潟市 (2016年3月). 2019年12月19日閲覧。
  3. ^ 農文協の主張: 地力探偵団が行く!/「土質の悩み」を解消する有機物の使い方とは”. 現代農業. 農山漁村文化協会 (2010年10月). 2019年12月19日閲覧。
  4. ^ もみ殻に土着菌 良質な土壌改良資材に【島根県・2016年4月3週号】”. 農業共済新聞. 全国農業共済協会 (2016年4月). 2019年12月19日閲覧。
  5. ^ ダクタイル鉄管生産工程におけるCO2削減に向けた代替燃料の実証試験を実施~キュポラ溶解炉でもみ殻を主原料とする多原料バイオコークスを代替使用した世界初の試み~クボタ・ニュースリリース(2018年5月11日)2018年5月15日閲覧
  6. ^ 「バイオマス利用技術の現状とロードマップについて」の見直しについて”. 農林水産省 (2019年5月27日). 2019年12月10日閲覧。
  7. ^ 竹内美樹「特集 農と食 起業入門 もみ殻を肥料化するプロジェクト」『産学官連携ジャーナル』第9巻第2号、科学技術振興機構、2013年2月、 14-15頁。