三臭化窒素(さんしゅうかちっそ、: nitrogen tribromide)は、化学式 NBr3 で表される窒素臭素の化合物である[2]。深赤色で揮発性のある固体で、純粋なものは爆発性がある。1975年までは、-100 °C以上で単離することができなかった[3]

三臭化窒素
識別情報
CAS登録番号 15162-90-0
ChemSpider 20480821
特性
化学式 Br3N
モル質量 253.72 g mol−1
外観 不安定な固体
融点

-100℃で爆発[1]

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

最初は、ビストリメチルシリルブロマミンと一塩化臭素を-87 °Cで臭素化し、ジクロロメタンアンモニア溶液に瞬時に反応させた。このほか、塩化窒素臭化カリウムとの反応

臭化アンモニウム亜塩素酸ナトリウム臭化鉄(III)との反応でも生成する。

脚注 編集

  1. ^ Lide, David R. (1998), Handbook of Chemistry and Physics (87 ed.), Boca Raton, FL: CRC Press, pp. 4-73, ISBN 0849305942 
  2. ^ 窒素のほうが臭素よりも電気陰性度が大きいため、定義上は臭素の窒化物である。
  3. ^ N. N. Greenwood and A. Earnshaw, "Chemistry of the Elements", 2006 Butterworth-Heinemann