葛原新町楽(くずはらしんまちがく)は、福岡県北九州市小倉南区葛原八幡神社境内で行われる神事芸能で、九州地方に広く分布する浮立系太鼓踊の1つ。1984年昭和59年)2月1日、北九州市指定無形民俗文化財に指定。

歴史 編集

詳しい成立時期は定かでないが、1684年天和4年)鋳造の刻印が残る「古鉦」が保存されている。言い伝えによれば、この地方に牛馬の疫病が流行し、農作業に欠かせない牛馬が多数死んだ。村人たちが相談を重ねたところ、「牛の守り神は天神様じゃ。これはひとつ新町の天神様にお願いしよう」となり、連日連夜、昼夜を徹して天神様に祈願を続けたところ、奇跡のごとく祈願は成就した。村人はその御礼として、願解きの楽打(太鼓踊)を奉納したのが起源とされる。また、1835年天保5年)には雨乞祈願で踊ったことが記録されている。