藤本勝次
藤本 勝次(ふじもと かつじ、1921年 - 2000年)は日本の中東イスラーム学者。元関西大学文学部教授。専攻は中世イスラム文化史。
人物情報 | |
---|---|
生誕 |
1921年??月??日![]() |
死没 | 2000年1月1日 (79歳) |
出身校 | 京都帝国大学文学部東洋史学科 |
学問 | |
研究分野 | 中東イスラーム学 |
研究機関 | 関西大学文学部 |
経歴編集
大阪府大阪市生まれ。京都帝国大学東洋史学科でアラビア語を学ぶ。
1975年4月から1982年9月までの間、関西大学東西学術研究所の所長をつとめた。
池田修、伴康哉とともにクルアーン全文を日本語訳している。井筒俊彦による翻訳や日本ムスリム協会版とは異なり、登場する聖書由来の人名は原音にこだわらず、「イエス」「マリア」といった既に日本語訳聖書などで定着していた表記を用いている。
エピソード編集
大学を卒業して軍隊に入ったとき、せっかくアラビア語を学んだのだから、ムスリムの住むマレー半島やジャワ島・スマトラ島に派遣してもらおうと頼んでみたが、聞いてもらえず結局中支戦線に行くことになった[1]。
著訳書編集
著書編集
- 『マホメット ユダヤ人との抗争』中央公論社〈中公新書〉、1971年
- 『中東をめぐる諸問題』晃洋書房、1985年
訳書編集
- 著者複数『シナ・インド物語』 関西大学出版部〈東西学術研究所訳注シリーズ1〉、1976年
- ブズルグ・イブン・シャフリヤール『インドの不思議』 関西大学出版部〈東西学術研究所訳注シリーズ2〉、1978年
- ウサーマ・ブヌ・ムンキズ『回想録』 関西大学出版部〈東西学術研究所訳注シリーズ3〉、1987年
- イブン・ジュバイル『旅行記』 池田修共訳、関西大学出版部〈東西学術研究所訳注シリーズ6〉、1992年、講談社学術文庫、2009年7月
- 『コーラン』 伴康哉・池田修共訳
記念論集編集
- 『藤本勝次先生 加藤一朗先生古稀記念 中近東文化史論叢』(同記念会編、1992年)
脚注編集
- ^ 「コーランと私」『世界の名著 15 コーラン』8頁